紫苑ステークスの傾向|過去10年データとステップレース分析

紫苑ステークスの傾向|過去10年データとステップレース分析

紫苑ステークス(中山・芝2000m/GⅡ)の過去10年の傾向を、実測データで振り返ります。
秋の中山で行われる3歳牝馬限定の重賞で、前走を勝ってきた58頭のうち3着以内に入ったのは7頭だけです。
ステップレース(前走)や人気の信頼度、脚質・血統まで順に見ていきます。

紫苑ステークスは過去10年(2016〜2025年)すべて中山・芝2000mで施行されておりますが、2016〜2022年はGⅢ、2023年からGⅡになりました。秋華賞のトライアル競走で、上位3頭に優先出走権が与えられます。3歳牝馬限定戦のため出走馬は全頭が3歳馬です。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

レース
紫苑ステークス
主な施行条件
中山芝2000
1番人気の複勝率
60%(6/10回)
集計
過去10回(2016〜2025年)

まず押さえる特徴

11番人気は複勝どまり
複勝圏までは来ますが勝ち切りは五分で、過信しすぎないほうがよいレースです。
22〜3着に人気薄が入りやすい
軸は堅くても2〜3着に人気薄が飛び込み、三連複が高配当になりやすいレースです。
3ステップが明確
前走優駿牝馬組は38頭中14頭が3着以内。複勝率は37%です。

過去の勝ち馬とステップレース

各年の勝ち馬と、その前走(ステップレース)です。どこを使ってきた馬が勝っているかが分かります。

勝ち馬人気前走(ステップ)
2025ケリフレッドアスク7人気1勝クラス 4着
2024クリスマスパレード5人気関東オークス(GⅡ) 9着
2023モリアーナ4人気NHKマイルカップ(GⅠ) 6着
2022スタニングローズ1人気優駿牝馬(GⅠ) 2着
2021ファインルージュ2人気優駿牝馬(GⅠ) 11着
2020マルターズディオサ5人気優駿牝馬(GⅠ) 10着
2019パッシングスルー2人気1勝クラス 1着
2018ノームコア2人気フローラステークス(GⅡ) 3着
2017ディアドラ1人気HTB賞 1着
2016ビッシュ1人気優駿牝馬(GⅠ) 3着

過去10年で3着以内が多かった前走レースです。数字は着別度数(1着-2着-3着-着外)。

前走レース着別度数複勝率
優駿牝馬4-6-4-2437%
1勝クラス2-1-3-3415%
かもめ島特別0-1-1-0100%

前走の着順から見る傾向

出走馬を前走の着順で分け、本レースでの成績を見たものです。前走好走組が中心か、大敗からの巻き返しがあるかが分かります。

前走の着順着別度数複勝率
前走1着2-2-3-5112%
前走2〜3着3-1-4-1633%
前走4〜5着1-2-0-1418%
前走6〜9着2-2-1-2020%
前走10着以下2-2-2-2519%

前走で大きく負けた馬の巻き返しも目立ちます。前走着順だけで嫌うのは危険です。

コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での「前走(ステップ)の質」別の複勝率です。

前走の着差(勝ちタイムとの差)
区分複勝率
前走を勝利964頭33%
前走0.3秒差以内で敗戦691頭41%
前走0.4〜0.8秒差1416頭24%
前走0.9秒差以上の敗戦2919頭12%

僅差で負けていた馬ほど、次にこのコースで巻き返しやすい傾向です。

前走の上がり3ハロン順位
区分複勝率
前走で上がり最速777頭36%
前走 上がり2〜3位1159頭30%
前走 上がり4位以下3965頭16%

前走でメンバー上位の脚を使えていた馬が、このコースでも好走しやすい傾向です。

前走の脚質(4コーナーの位置取り)
区分複勝率
前走 逃げ・先行1633頭27%
前走 好位1662頭26%
前走 中団1380頭18%
前走 後方1280頭12%

照合コース全体では前走好走組が優勢。ただし紫苑ステークスは前走大敗からの巻き返しも目立つので、前走が悪くても地力上位なら軽視しないのが無難です。

※コース全体・全クラス混在の集計です。能力上位の馬ほど前走も好内容になりやすい点を含むため、紫苑ステークス固有の傾向ではなく馬を絞り込む際の参考としてご覧ください。

人気の信頼度と2〜3着の荒れ方

1番人気は過去10回で3勝
複勝率は平均的ですが、勝率はやや低いので、相手は広めに取りたいレースです。

勝ち馬の平均人気は3.0番人気。
2〜3着馬の平均人気は4.5番人気で、
三連複の平均配当は9,200円、万馬券率は40%です。

コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での人気別の複勝率です。

人気別
区分複勝率
1番人気521頭68%
2〜3番人気1037頭46%
4〜6番人気1556頭28%
7番人気以下4233頭7%

照合1番人気の信頼度はコース全体と同水準です。ただし勝率はやや低いので、過信しないほうがよいでしょう。

脚質の傾向

3着以内馬の4コーナー通過位置の内訳です。前と後ろ、どちらが有利かの目安になります。

逃げ・先行
13頭
好位
8頭
中団
7頭
後方
2頭
過去10回の3着以内・計30頭の脚質内訳。
コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での脚質別(4コーナーの位置取り)の複勝率です。

脚質別(4コーナーの位置取り)
区分複勝率
逃げ・先行1996頭38%
好位1958頭27%
中団1691頭14%
後方1702頭4%

照合紫苑ステークス(この10回)もコース全体も前・好位が優勢で一致。やはり前に行ける馬が残りやすく、先行力を素直に重視できます。

枠順の傾向

中山芝2000で行われた10回の、内枠(1〜4枠)と外枠(5〜8枠)の成績です。

着別度数複勝率
内枠(1-4)1-6-4-5816%
外枠(5-8)9-4-6-6922%

やや外枠が有利な傾向です。

コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での枠順別の複勝率です。

枠順別
区分複勝率
内枠(1〜4枠)3271頭22%
外枠(5〜8枠)4076頭21%

照合紫苑ステークスは外枠寄り、コース全体は枠の差なし寄りと差があります。枠は決め打ちせず、当日の馬場状態も見て判断したいところです。

ペース・ラップ

中山芝2000の平均ラップです。序盤3ハロンは1ハロンあたり11.8秒、終い3ハロンは11.6秒。
序盤と終いの速度差が小さく、流れは大きく偏りにくいコースです。

中盤でいったん息が入るぶん、前で流れに乗った馬がそのまま押し切りやすい形です。

12.2
1F
11.1
2F
12.1
3F
12.2
4F
12.5
5F
12.2
6F
11.9
7F
11.6
8F
11.6
9F
11.6
10F
1ハロン(200m)ごとの平均ラップ(中山芝2000・10レース)。棒が高いほど速い。
コース全体(参考)

中山芝2000m全体(521レース)の平均ラップです。序盤3ハロンは1ハロンあたり12.2秒、終い3ハロンは11.9秒。重賞だけの上のラップと見比べると、このコースの標準的な流れが分かります。

12.6
1F
11.3
2F
12.6
3F
12.5
4F
12.6
5F
12.2
6F
12.2
7F
12.0
8F
11.7
9F
12.0
10F
1ハロン(200m)ごとの平均ラップ(中山芝2000m全体・521レース)。棒が高いほど速い。

照合紫苑ステークスの過去10年とコース全体はラップの形がよく似ています(重賞のほうが全体に速い流れですが、緩急のつき方は同じ)。今年もこの流れになりやすく、上の脚質傾向がそのまま生きるはずです。

馬体重と前走からの増減

当日の馬体重

出走馬を当日の馬体重で分けた成績です。

馬体重着別度数複勝率
439kg以下1-2-2-3313%
440〜449kg1-1-1-1418%
450〜459kg2-2-1-2020%
460〜469kg1-0-1-1711%
470〜479kg3-1-0-2017%
480〜489kg1-2-2-936%
490〜499kg1-2-0-538%
500〜509kg0-0-2-433%
510〜519kg0-0-0-30%
520kg以上0-0-1-233%

480kg以上の大型馬は34走中11回が3着以内。それより軽い馬を上回っており、大型馬の成績が安定しています。

コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での馬体重別の複勝率です。

馬体重別
区分複勝率
439kg以下1195頭13%
440〜449kg660頭15%
450〜459kg838頭22%
460〜469kg938頭23%
470〜479kg944頭22%
480〜489kg905頭27%
490〜499kg705頭27%
500〜509kg499頭22%
510〜519kg302頭21%
520kg以上361頭27%

照合中山芝2000m全体では480kg以上の馬の複勝率が25%で、それより軽い馬を上回っています。

前走からの増減

出走馬を前走からの馬体重の増減で分けた成績です。初出走の馬と、前走の馬体重が記録に無い馬は除いています。

前走からの増減着別度数複勝率
4kg以上減0-0-2-296%
増減3kg以内3-5-2-4120%
4〜9kg増4-3-5-3426%
10kg以上増3-2-1-2321%

前走から4kg以上減っていた馬は31走中2回しか3着以内がありません。出走数が出ているだけに、割引の材料になります。

コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での前走からの増減別の複勝率です。

前走からの増減別
区分複勝率
4kg以上減1568頭20%
増減3kg以内2537頭22%
4〜9kg増1412頭23%
10kg以上増618頭22%

照合ただし前走から4kg以上減っていた馬のコース全体での複勝率は20%で、同じ差は出ていません。紫苑ステークスの10回に出ている差は、この回数ぶんのものとして見ておく程度にしたいところです。

好走している父系(父の父=祖父)

過去10年の3着以内を、父の父(祖父にあたるグランドサイアー)でまとめた着別度数です。父単位より母数が確保でき、父系としての得意・不得意が見えます。

父系(父の父)着別度数複勝率
サンデーサイレンス系1-3-4-3419%
キングカメハメハ系2-4-0-1627%
ディープインパクト系2-0-1-1715%
シンボリクリスエス系1-1-1-633%
コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での複勝率の高い父系(父の父)です。

父系(父の父)別
区分着別度数複勝率
Kingmambo系20-18-21-12033%
シンボリクリスエス系23-19-29-16430%
ブラックタイド系16-9-3-6929%
スクリーンヒーロー系12-12-11-9028%
フジキセキ系5-5-5-4127%
サンデーサイレンス系136-126-123-107926%

照合紫苑ステークスで好走が目立つサンデーサイレンス系は、コース全体でも複勝率上位。血統的な裏付けがあり、信頼度は高めです。

クロス(インブリード)でみる血統の傾向

クロス(インブリード)とは、同じ祖先が父方・母方の両方に入る配合のこと。たとえば「ニジンスキー 5×5」なら、父方の5代前と母方の5代前の両方にニジンスキーがいます。コース全体の過去データで、クロス別の着別度数を見ます(世代は最も多い配合を表示)。

好走が目立つクロス

クロス(祖先)着別度数複勝率
ストームバード 4×55-6-4-3232%

苦戦しているクロス

クロス(祖先)着別度数複勝率
ニアークティック 5×50-7-5-8912%
ニジンスキー 5×55-2-5-8412%

とくにニアークティック(5×5)・ニジンスキー(5×5)のクロスは複勝率が伸びていません。この血が濃い馬は、人気でも過信しすぎないほうが無難です。

父系では、頭数の多いステイゴールド系が複勝率17%どまり。出走数が多いわりに勝ち切れておらず、軸としては割り引きたい系統です。

好走が多い騎手

過去10年の成績が良い騎手です。

騎手着別度数複勝率
戸崎圭太2-0-2-544%
ルメール1-1-1-538%
武豊0-2-1-0100%
津村明秀0-1-2-350%
横山武史0-2-0-340%
三浦皇成0-1-1-625%
コース全体(参考)

中山芝2000m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・7,347頭)での複勝率の高い騎手です。

騎手別
区分着別度数複勝率
ルメール61-29-26-7860%
戸崎圭太48-51-32-19440%
武豊5-9-8-3837%
M.デム15-16-17-8337%
横山武史34-22-21-13636%
田辺裕信32-34-25-16935%

照合紫苑ステークスで好走の戸崎圭太は、コース全体でも複勝率上位。このコースを得意にしている点は心強い材料です。

まとめ:狙い方の指針

  • 1番人気は複勝までなら信頼、過信しすぎない
  • 2〜3着が荒れる傾向。軸は固く、相手は人気薄まで手広く広げたい。
  • 買い方は複勝・ワイドで軸を固く、三連複は相手を広げて高配当を狙う形が向く。
  • ステップは前走優駿牝馬組が好成績。ここを叩いてきた馬を重視。
  • 前・好位が有利。先行力のある馬を上に取る。
  • 父系はサンデーサイレンス系が好成績。コース全体でも上位で、同じ父系を持つ馬に注目。

本記事の数字は過去の実測値です(紫苑ステークスの過去10回)。AI予想とは独立した過去傾向の分析であり、的中を保証するものではありません。