競馬の消去法は本当に当たる?過去10年で3着以内0頭の条件を検証

競馬の消去法は本当に当たる?過去10年で3着以内0頭の条件を検証

「過去10年、この条件に当てはまった馬は3着以内がゼロ。だから今年も消し」

競馬予想では、こうした消去法をよく見かけます。しかし、過去10年で一度も好走していないからといって、翌年も同じ結果になるのでしょうか。

今回は、過去10年のデータから消し条件を機械的に作り、翌年の重賞に当てはめて検証しました。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

対象
JRAの平地重賞(G1・G2・G3)
検証期間
2019年〜2026年8月30日
検証規模
721レース・のべ10,769頭
検証方法
過去10年の結果から条件を作り、翌年のレースで確かめる

消去法の条件はどう作ったか

消去法は、どんな条件を使うかによって結果が変わります。過去の成績を見てから都合のよい条件を探せば、いくらでも当たりそうな消去法を作れてしまいます。

そこで今回は、人が条件を選ぶのではなく、あらかじめ決めた項目から機械的に作る方法を取りました。

例えば、過去10年で「前走10着以下だった馬」が15頭以上出走して、1頭も3着以内に入っていなければ、その条件に当てはまる馬を翌年のレースで消します。

条件作りには、前走の着順や人気、枠、年齢、斤量、出走間隔など14項目を使いました。単独の条件だけでなく、異なる項目を2つ組み合わせた条件も調べています。

検証方法の詳細

  1. 同じ競馬場・同じ距離で行われた同じ重賞について、直前10年ぶんの出走馬を集めます。2019年のレースなら2009〜2018年、2026年のレースなら2016〜2025年の結果です。
  2. 下の14項目を使い、条件1つ、または別々の項目から2つを組み合わせた条件を、すべて書き出します。
  3. その条件に当てはまる過去の馬が、あらかじめ決めた頭数(10頭・15頭・20頭・30頭)以上いて、3着以内が1頭もいなければ「消し条件」に採ります。成立した条件は、選び直さずに全部使います。
  4. できた条件を、その年のレースに当てはめます。

条件作りに使った14項目

  • 前走のクラス(新馬・未勝利/1勝クラス/2勝クラス/3勝クラス/オープン・リステッド/重賞/障害/地方・海外)
  • 前走の着順(1着/2〜3着/4〜5着/6〜9着/10着以下/競走中止など)
  • 前走の人気(1番人気/2〜3番人気/4〜5番人気/6〜9番人気/10番人気以下)
  • 前走の上がり順位(1位/2〜3位/4〜5位/6位以下)
  • 前走の4コーナー通過順(3番手以内/4〜7番手/8番手以下)
  • 前走の着差(勝ち/0.3秒以内/0.4〜1.0秒/1.1秒以上)
  • 前走の回り(右回り/左回り/直線/地方・海外)
  • 前走が重賞か(重賞/重賞以外)
  • 出走間隔(中1週以内/中2週/中3〜8週/9週〜半年/半年以上)
  • 距離の増減(短縮/同じ距離/延長)
  • 枠(1〜4枠/5〜8枠)
  • 年齢(3歳/4歳/5歳/6歳以上)
  • 性別(牡/牝/セン)
  • 斤量(54kg以下/54.5〜55.5kg/56〜57kg/57.5kg以上)

※3着以内率は複勝率と同じ意味です。この記事では条件の呼び方に合わせて「3着以内」で通します。

消した馬は本当に来にくいのか

まずは、消去法に当てはまった馬の成績を見てみます。表の「15頭以上で3着以内0頭」は、過去10年に条件に当てはまる馬が15頭以上いて、1頭も3着以内に入っていない条件のことです。以下、特に断りがなければ、この条件の数字で説明します。

消し条件消した頭数1レースあたり
消した頭数
3着以内率勝率
10頭以上で3着以内0頭5,8628.115.5%4.5%
15頭以上で3着以内0頭3,3434.613.1%3.3%
20頭以上で3着以内0頭1,8312.511.1%3.0%
30頭以上で3着以内0頭4240.610.4%1.9%

過去15頭以上が該当し、3着以内が一度もなかった条件を使うと、721レースで3,343頭が消去の対象になりました。そのうち実際に3着以内に入ったのは13.1%、勝率は3.3%です。

重賞では出走馬のおよそ5頭に1頭が3着以内に入るので、13.1%は低い数字です。条件をさらに厳しくして、過去30頭以上で3着以内がゼロだったものだけに絞ると、3着以内率は10.4%まで下がりました。

消された馬の好走率は確かに低くなっています。では、人気が同じくらいの馬と比べても差はあるのでしょうか。

※消した頭数は、成立した条件のうち1つでも当てはまった馬の数です。複数の条件に当てはまった馬も1頭として数えています。
※2019年から2026年までの721レースを合計した数字です。

人気をそろえても差は残るのか

前走で大きく負けた馬や、近走の成績が悪い馬は、当然ながら人気も集まりにくくなります。こうした馬の3着以内率が低いのは、消去法を使わなくても予想できることです。

そこで、消された馬と同じ人気帯の馬を集めて比較しました。

消し条件消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭5,86215.5%16.1%−0.6%
15頭以上で3着以内0頭3,34313.1%14.0%−0.9%
20頭以上で3着以内0頭1,83111.1%12.7%−1.6%
30頭以上で3着以内0頭42410.4%10.8%−0.4%

過去15頭以上で3着以内ゼロの条件では、消された馬の3着以内率が13.1%だったのに対し、同じ人気帯の平均は14.0%。差はわずか0.9%でした。

消去法で消された馬の多くは、もともと人気薄でした。同じ人気帯の馬と比べても、好走率にそれほど大きな差はありませんでした。

※「同じ人気帯の平均」は、1番人気/2〜3番人気/4〜5番人気/6〜9番人気/10番人気以下の5つの人気帯ごとに2019〜2026年の重賞全体の3着以内率を出し、消した馬の人気の内訳に合わせて平均したものです。
※差は、表に出ている数字どうしの引き算です。

人気帯ごとに見る

消した馬の人気消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差消した馬に
占める割合
1番人気8452.4%57.0%−4.6%2.5%
2〜3番人気21740.6%44.2%−3.6%6.5%
4〜5番人気30124.6%27.8%−3.2%9.0%
6〜9番人気76517.5%16.5%+1.0%22.9%
10番人気以下1,9765.0%5.8%−0.8%59.1%

消された3,343頭のうち、約6割にあたる1,976頭が10番人気以下でした。この人気帯では、消された馬の3着以内率が5.0%、同じ人気帯の平均が5.8%と、差は小さくなっています。

一方、1〜5番人気では、消された馬の成績が平均を3〜5%ほど下回りました。人気馬を消した場合には、一定の差が見られます。ただし、ここでは人気帯を大まかに分けていることにも注意が必要です。

人気順位までそろえる

例えば10番人気と17番人気では、同じ人気薄でも期待される好走率が違います。そこで、1番人気、2番人気という順位までそろえて比較しました。

消し条件消した頭数3着以内率同じ人気順位
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭5,86215.5%15.8%−0.3%
15頭以上で3着以内0頭3,34313.1%13.6%−0.5%
20頭以上で3着以内0頭1,83111.1%12.0%−0.9%
30頭以上で3着以内0頭42410.4%9.8%+0.6%

過去15頭以上で3着以内ゼロの条件では、消された馬の13.1%に対し、同じ人気順位の平均は13.6%。差は0.5%まで縮まりました。人気を細かくそろえるほど、消去法独自の差は小さくなっています。

※「同じ人気順位の平均」は、人気順位ごとに2019〜2026年の重賞全体の3着以内率を出し、消した馬の人気順位の内訳に合わせて平均したものです。18番人気より下は18番人気にまとめています。

消さずに残した馬はどうか

消し条件残った頭数1レースあたり
残った頭数
3着以内率同じ人気帯
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭4,9076.825.5%24.8%+0.7%
15頭以上で3着以内0頭7,42610.323.1%22.8%+0.3%
20頭以上で3着以内0頭8,93812.421.8%21.6%+0.2%
30頭以上で3着以内0頭10,34514.320.4%20.5%−0.1%

では、消去法で残した馬の成績はどうでしょうか。同じ条件では、残った7,426頭の3着以内率が23.1%、同じ人気帯の平均が22.8%でした。差はわずか0.3%で、消去法で残した馬が、人気から期待される以上に好走したわけでもありませんでした。

前半と後半で比べる

検証期間を前半の2019〜2022年と、後半の2023〜2026年に分けても、大きな傾向は変わりませんでした。まず前半です。

消し条件消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭3,01415.4%16.2%−0.8%
15頭以上で3着以内0頭1,67913.5%14.4%−0.9%
20頭以上で3着以内0頭92111.8%12.7%−0.9%
30頭以上で3着以内0頭24110.0%11.1%−1.1%

次に後半です。

消し条件消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭2,84815.6%16.0%−0.4%
15頭以上で3着以内0頭1,66412.7%13.7%−1.0%
20頭以上で3着以内0頭91010.4%12.6%−2.2%
30頭以上で3着以内0頭18310.9%10.3%+0.6%

過去15頭以上で3着以内ゼロの条件では、消された馬の成績が同じ人気帯の平均を、前半で0.9%、後半で1.0%下回っています。今回の検証では、近年になって消去法の成績が大きく変わった様子はありませんでした。

消去法が効く条件・効かない条件

どの項目で消したかで違うか

ここまではすべての消し条件をまとめて見てきましたが、使う項目によって違いはあるのでしょうか。

条件に使われた項目成立した
条件の本数
消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差前半の差後半の差
前走の人気1,5381,3299.4%11.7%−2.3%−2.0%−2.6%
前走の着順1,2191,15610.6%12.6%−2.0%−2.5%−1.4%
前走の着差1,0741,11811.1%12.8%−1.7%−1.6%−1.8%
枠59295812.0%13.3%−1.3%−1.9%−0.6%
年齢70495110.8%12.2%−1.4%−2.7%+0.3%
前走の4コーナー通過順69091912.3%13.5%−1.2%−0.8%−1.6%
距離の増減69489611.6%12.5%−0.9%−1.7%−0.2%
前走が重賞か60384611.3%12.5%−1.2%−2.0%−0.1%
前走の回り
(右・左)
50077512.8%13.2%−0.4%−0.2%−0.6%
前走のクラス63373112.4%12.7%−0.3%−1.7%+1.4%
前走の上がり順位55670113.4%13.3%+0.1%−0.2%+0.5%
斤量48867011.6%12.1%−0.5%+0.6%−1.8%
出走間隔54864513.0%12.6%+0.4%+2.1%−0.9%
性別29548810.7%11.2%−0.5%−1.4%+0.2%

最も差が大きかったのは、前走の人気を使った条件です。消された馬の3着以内率は9.4%で、同じ人気帯の平均を2.3%下回りました。

前走の着順や着差を使った条件でも差が残っており、この3項目は検証期間の前半・後半の両方で平均を下回っています。

一方、前走の上がり順位や出走間隔を使った条件では、消された馬と同じ人気帯の馬にほとんど差がありませんでした。

※1頭が複数の条件で消されることがあるため、項目ごとの消した頭数を足しても合計にはなりません。
※成立した条件の本数は、8年ぶんのレースを合計した本数です。
※前半は2019〜2022年、後半は2023〜2026年です。

G1・G2・G3で比べる

重賞の格によっても、結果には違いがありました。まず、同じ人気帯の平均と比べます。

格消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差前半の差後半の差
G19159.1%12.3%−3.2%−2.9%−3.4%
G283513.7%14.6%−0.9%−1.1%−0.8%
G31,59315.1%14.7%+0.4%+0.5%+0.4%

G1で消された馬の3着以内率は9.1%。同じ人気帯の平均12.3%を3.2%下回っています。次に、人気順位までそろえて比べます。

格消した頭数3着以内率同じ人気順位
の平均
差前半の差後半の差
G19159.1%11.5%−2.4%−2.1%−2.7%
G283513.7%14.4%−0.7%−0.9%−0.5%
G31,59315.1%14.4%+0.7%+0.8%+0.7%

G1は人気順位までそろえても差が2.4%残り、2019〜2022年と2023〜2026年の両期間で同じ傾向が見られました。一方、G2では差が小さく、G3では消された馬の方が平均を0.7%上回っています。

G1では一定の差が残りましたが、今回の検証だけで消去法が有効とまでは判断できません。

条件を増やすと消しすぎる?

1レースで何頭が消えるか

消去法を実際の予想に使うと、1レースで何頭くらい消えるのでしょうか。

あわせて、過去の着順を無作為に並べ替えたデータでも同じ手順で条件を作り、偶然だけで何本の条件ができるかを数えました。過去10年の各レースについて、どの馬が3着以内だったかという記録だけを、そのレースの出走馬の間で無作為に入れ替えたデータです。前走の成績や枠、年齢などはそのままにしてあるので、条件と3着以内のつながりだけがなくなります。これを10回繰り返して平均しました。

消し条件成立した条件
の本数(中央値)
同(最多)1レースあたり
消した頭数
同(最多)着順を並べ替えた
データでの本数
条件が1本も
成立しないレース
10頭以上で3着以内0頭19678.11711.00.1%
15頭以上で3着以内0頭5434.6142.310.4%
20頭以上で3着以内0頭1312.5130.535.1%
30頭以上で3着以内0頭0170.690.083.1%

過去15頭以上で3着以内ゼロの条件では、1レースあたり平均4.6頭が消されました。多いレースでは14頭が消されており、出走馬の大半が消去の対象になることもあります。また、1レースで成立する消し条件は中央値で5本、多いレースでは43本にもなりました。

ただ、消し条件がたくさん見つかったからといって、その条件が信用できるとは限りません。着順を無作為に並べ替えたデータでも、同じ手順で消し条件を作ると、1レースあたり平均2.3本の条件が成立しました。偶然のデータからでも「過去15頭で3着以内ゼロ」という条件は作れてしまいます。

※着順を並べ替えたデータでの本数は、1レースあたりの平均です。

条件を2つ重ねるとどうなるか

消去法では、「前走10着以下で、6歳以上」のように、2つの条件を組み合わせることがあります。条件を2つ組み合わせると、より細かな条件を大量に作れるため、過去に3着以内が1頭もいない組み合わせも見つかりやすくなります。

消し条件と条件の数成立した
条件の本数
消した頭数3着以内率同じ人気帯
の平均
差着順を並べ替えた
データでの本数
15頭以上で3着以内0頭/条件1つ25041910.5%11.2%−0.7%0.09
15頭以上で3着以内0頭/条件2つ4,9423,34313.1%14.0%−0.9%2.25
20頭以上で3着以内0頭/条件1つ1182379.7%11.0%−1.3%0.04
20頭以上で3着以内0頭/条件2つ1,8831,82911.2%12.7%−1.5%0.50

今回の検証でも、過去15頭以上で3着以内ゼロの条件は、8年間の合計で、単独の条件が250本だったのに対し、2項目の組み合わせでは4,942本成立しました。さらに、着順を無作為に並べ替えたデータでは、単独の条件が1レースあたり0.09本しか成立しないのに対し、組み合わせ条件は平均2.25本成立しています。

条件を2つ組み合わせると、3着以内ゼロの条件は一気に増えました。ただ、無作為に並べ替えたデータでも同じように条件が見つかっています。条件を重ねただけでは、信頼できる消去法かどうかは分かりません。

※成立した条件の本数は8年間の合計、着順を並べ替えたデータでの本数は1レースあたりの平均です。
※条件1つと条件2つの両方で消された馬は、それぞれの行に数えています。

条件を緩めても結果は変わるか

実際の競馬予想では、「過去30頭で3着以内が2頭だけ」といった、少し緩い条件で馬を消すこともあります。

消し条件消した頭数1レースあたり
消した頭数
3着以内率同じ人気帯
の平均
差
30頭以上で3着以内2頭以下3,6685.113.9%14.6%−0.7%
15頭以上で3着以内率が3分の1以下7,29210.116.5%16.9%−0.4%
30頭以上で3着以内率が半分以下6,2088.616.3%16.6%−0.3%

こうした条件も検証しましたが、人気をそろえると大きな差は残りませんでした。例えば、過去30頭以上で3着以内が2頭以下という条件では、消された馬の3着以内率が13.9%、同じ人気帯の平均が14.6%です。

条件を緩めれば消せる馬は増え、3着以内率が3分の1以下という条件では1レースあたり10.1頭が消えます。ただ、今回試した緩い条件では、同じ人気帯の馬と比べて大きな差はありませんでした。

※「3着以内率が3分の1以下」は、そのレースの直前10年ぶん全体の3着以内率に対する割合です。「半分以下」も同じ数え方です。

消去法で消した馬は実際に何頭来たか

消した馬の人気消した頭数3着以内に来た頭数1着になった頭数
1番人気844420
2〜3番人気2178826
4〜5番人気3017420
6〜9番人気76513427
10番人気以下1,9769818
合計3,343438111

消去法で消された馬の中にも、実際には好走した馬が数多くいます。今回の8年間では、消された3,343頭のうち438頭が3着以内に入り、そのうち111頭が勝っていました。

1番人気で消された84頭からも20頭が勝っています。さらに、10番人気以下で消された馬からも98頭が3着以内に入りました。

消去法は買い目を絞るには便利ですが、消した馬が絶対に来ないという保証はありません。

馬券の回収率ではどうか

ここまでは3着以内に入る割合を見てきましたが、馬券の回収率ではどうでしょうか。ここでは、消された馬をあえて複勝で買った場合の回収率を、同じ人気帯の馬を同じように買った場合と比べます。消去法に従って残した馬を買う場合の回収率とは別のものです。

消し条件消した頭数複勝回収率同じ人気帯
の平均
差
10頭以上で3着以内0頭5,86271.7%72.7%−1.0%
15頭以上で3着以内0頭3,34371.4%71.8%−0.4%
20頭以上で3着以内0頭1,83165.8%71.2%−5.4%
30頭以上で3着以内0頭42466.3%70.3%−4.0%
30頭以上で3着以内2頭以下3,66871.2%72.1%−0.9%
15頭以上で3着以内率が3分の1以下7,29271.8%73.0%−1.2%
30頭以上で3着以内率が半分以下6,20873.2%72.9%+0.3%

過去15頭以上で3着以内ゼロの条件に当てはまった馬を、すべて複勝100円ずつ買った場合の回収率は71.4%。同じ人気帯の馬を基準にした回収率は71.8%で、差はわずか0.4%です。

一方、過去20頭以上で3着以内ゼロの条件では、回収率が65.8%まで下がっています。ただし、対象の頭数が少なくなるため、この数字だけで消去法の有効性を判断するのは難しいところです。

少なくとも、過去15頭以上で3着以内ゼロという条件では、消去法で消された馬と、同じ人気帯の馬との回収率に大きな違いはありませんでした。

※100円ずつ均等に買い続けた場合の回収率です。「同じ人気帯の平均」は、人気帯ごとの重賞全体の複勝回収率を、消した馬の人気の内訳に合わせて平均したものです。

まとめ

今回の検証では、過去10年で3着以内がゼロだった条件に当てはまる馬は、確かに好走率が低くなっていました。

ただし、消された馬の多くはもともと人気薄です。同じ人気帯で比べると差はわずか0.9%で、人気順位までそろえると0.5%に縮まりました。

一方、G1では人気順位をそろえても2.4%の差が残っており、前走の人気や着順を使った条件にも一定の差が見られます。消去法のすべてが無意味という結果ではありません。

「過去10年で3着以内ゼロ」と言われると、つい消したくなります。ただ、実際にはその条件に当てはまる馬の多くが人気薄で、同じ人気の馬と比べると大きな差はありませんでした。

消去法だけで買い目を決めず、馬の実力や近走の成績も見て判断したいところです。

本記事の数字はJRA10場・平地の重賞(G1・G2・G3)の実測値です(2019年〜2026年8月30日、のべ10,769頭)。過去の傾向を集計したもので、的中を保証するものではありません。