休み明けは割引か|中2週・中3週・レース間隔別の成績を実測

休み明けは割引か|中2週・中3週・レース間隔別の成績を実測

「休み明けは割引」。前走から3か月あいている馬を見つけたら、とりあえず評価を下げる。多くの人がやっていることです。では実際、どれくらい下がるのでしょうか。
実測すると、複勝率は中2週の25.0%に対して3〜6か月は18.6%。確かに落ちています。ところがクラス別に分けると、間隔があいた側のほうが好走率の高いクラスが出てきます。
この記事では芝とダート、クラス、そして休み明け何戦目かまでを実測でたどります。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

対象
JRA10場・平地(芝・ダート)
期間
2016年〜2026年8月9日/443,174走
レース間隔
前走からの日数で9段階
前走
中央・地方・海外を含む直近の出走

この記事の「レース間隔」の決め方

レース間隔は、前走の日から今回のレース当日までの日数です。なお、前走が中央以外だった行が2.4%、前走が障害戦だった行が1.6%含まれます。
日数は下の9段階に分けました。

レース間隔前走からの日数出走数出現率
連闘4〜10日14,3813.2%
中1週11〜17日65,16614.7%
中2週18〜24日81,88618.5%
中3週25〜31日52,92711.9%
中4〜5週32〜45日49,53411.2%
中6〜8週46〜66日63,11014.2%
中9〜12週67〜94日56,91312.8%
3〜6か月95〜182日45,83410.3%
半年以上183日以上13,4233.0%

※前走の無い馬(中央での初出走)49,135走はこの記事の対象外です。
※中止になった日の出馬表が、代替開催の記録と二重に残っているケースがあります。これを前走として数えると、実際にはありえない「間隔2日」という行ができるため、着順の付いていない出馬表は出走として数えていません。
※取消・除外となった馬は対象から除いています。
※クラスは 未勝利/1勝クラス/2勝クラス/3勝クラス/オープン特別・リステッド/重賞(G1・G2・G3)の6区分です。新馬戦は前走が無いため、この記事には出てきません。
※下の表はどれも443,174走をもれなく振り分けたもので、区分から外れて表に入らなかった行はありません。
※出走数10以下のマスは表に載せていません。数字が無いのではなく、信用できる数になっていない、という意味です。

レース間隔別の成績

間隔別|芝ダート全体

レース間隔出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
連闘14,3814.8%16.4%65.5%8.7
中1週65,1666.7%21.7%67.1%7.5
中2週81,8868.2%25.0%71.8%7.1
中3週52,9278.2%24.4%71.7%7.2
中4〜5週49,5346.7%20.5%72.6%8.1
中6〜8週63,1107.6%21.9%76.6%7.9
中9〜12週56,9137.2%20.8%75.6%8.0
3〜6か月45,8346.6%18.6%74.7%8.3
半年以上13,4235.5%15.9%67.9%8.6

複勝率がいちばん高いのは中2週の25.0%です。そこから中3週24.4%、中4〜5週20.5%と落ち、中6〜8週21.9%でいったん戻ります。右肩下がりではありません。
また、連闘が16.4%、半年以上が15.9%と、両端は極端に低くなります。休み明けの好走率が下がるのは、数字のとおりです。

ところが単勝回収率は別の形をしています。いちばん高いのは中6〜8週の76.6%。中9〜12週75.6%、3〜6か月74.7%と、間隔のあいた側が上位に並びます。いちばん低いのは連闘の65.5%でした。
好走率でいちばん高かった中2週は、単勝回収率では71.8%です。複勝率が高い区分と、単勝回収率が高い区分は別のところにありました。

間隔別|芝とダート

間隔別|芝

レース間隔出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
連闘6,8424.4%15.0%53.3%9.0
中1週28,3076.1%20.3%66.0%7.8
中2週35,8207.8%24.2%73.9%7.2
中3週25,1548.1%24.4%67.1%7.1
中4〜5週24,0437.2%22.4%75.7%7.9
中6〜8週31,1888.3%23.4%74.5%7.7
中9〜12週29,1537.7%22.3%76.9%7.8
3〜6か月22,7337.2%20.4%73.4%8.1
半年以上5,9586.5%18.1%74.7%8.3

間隔別|ダート

レース間隔出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
連闘7,5395.2%17.8%76.6%8.5
中1週36,8597.1%22.7%68.0%7.4
中2週46,0668.6%25.5%70.2%6.9
中3週27,7738.3%24.4%76.0%7.2
中4〜5週25,4916.2%18.7%69.7%8.4
中6〜8週31,9226.9%20.5%78.6%8.1
中9〜12週27,7606.7%19.3%74.2%8.1
3〜6か月23,1015.9%16.8%75.9%8.5
半年以上7,4654.8%14.2%62.5%8.9

芝とダートでは、休み明けの評価がはっきり変わります。芝は中2週24.2%から3〜6か月20.4%へ、3.8%の落ち幅です。ダートは中2週25.5%から3〜6か月16.8%へ、8.7%落ちます。ダートのほうが間隔があくほど好走率が下がります。一方で、芝は間隔があいても水準を保っています。

連闘の扱いも芝とダートで変わります。ダートの連闘は複勝率17.8%・単勝回収率76.6%。芝の連闘は15.0%・53.3%です。連闘でも割引が少ないのはダート、ということになります。

間隔別|クラス

複勝率|間隔 × クラス

レース間隔未勝利1勝クラス2勝クラス3勝クラスオープン特別・リステッド重賞
連闘(計14,381走)16.2%17.6%13.4%16.1%15.8%11.9%
中1週(計65,166走)22.7%21.6%21.1%18.0%18.9%10.9%
中2週(計81,886走)26.2%25.0%24.9%21.3%21.1%14.1%
中3週(計52,927走)25.3%24.1%25.4%23.8%23.3%17.6%
中4〜5週(計49,534走)17.1%22.0%21.9%23.9%24.6%19.8%
中6〜8週(計63,110走)19.2%23.6%23.8%23.2%24.2%22.0%
中9〜12週(計56,913走)17.2%22.5%22.5%22.2%24.3%24.3%
3〜6か月(計45,834走)14.8%19.5%20.2%19.2%20.0%26.1%
半年以上(計13,423走)14.6%17.1%16.6%14.0%12.2%14.8%

ここがこの記事でいちばん大きな分かれ目です。未勝利戦と重賞では、間隔と好走率が逆の関係になっています。

  • 未勝利戦:中2週が26.2%でいちばん高く、3〜6か月は14.8%。詰めて使われている側が上です。
  • 重賞:3〜6か月が26.1%でいちばん高く、中1週は10.9%。間隔のあいた側が上です。

1勝クラスから3勝クラスは、その中間にあります。1勝クラスは中2週の25.0%が最上位で、中3週が24.1%と続きます。3勝クラスは中4〜5週の23.9%が最上位でした。
「休み明けは割引」というのは上のクラスにはあまり当てはまりません。

単勝回収率|間隔 × クラス

レース間隔未勝利1勝クラス2勝クラス3勝クラスオープン特別・リステッド重賞
連闘54.2%72.5%62.8%145.2%95.8%20.2%
中1週66.5%65.7%72.7%80.2%62.1%41.2%
中2週71.0%70.5%72.9%85.0%61.7%78.5%
中3週72.1%71.1%74.7%69.1%77.1%63.0%
中4〜5週73.8%68.7%64.3%77.6%80.6%84.0%
中6〜8週74.8%78.1%82.2%76.3%70.3%72.9%
中9〜12週70.1%80.3%75.2%84.6%86.8%63.2%
3〜6か月75.6%72.4%76.8%95.7%58.0%62.8%
半年以上59.8%72.0%78.1%62.7%33.9%75.4%

回収率の表では、3勝クラスの連闘が145.2%と3桁に乗っています。本当かどうか、後節で確かめます。

休み明け何戦目かで見る

次は「叩き2戦目」の話です。この記事では前走から67日以上あいた出走を休み明け1戦目と呼び、そこから続けて使われたレースを2戦目、3戦目と数えます。また67日以上あけば、そこでまた1戦目に戻ります。

休み明け何戦目|芝ダート全体

休み明けから出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
休み明け1戦目116,1706.8%19.4%74.3%8.2
休み明け2戦目115,7007.0%21.0%68.6%7.8
休み明け3戦目72,9387.7%22.9%73.3%7.6
休み明け4戦目以降138,3667.6%23.7%73.3%7.4

複勝率は1戦目19.4%、2戦目21.0%、3戦目22.9%、4戦目以降23.7%。67日以上の間隔を開けずに詰めて使われている馬のほうが、好走率は高くなっています。
一方で単勝回収率はいちばん高いのが休み明け初戦の74.3%で、いちばん低いのが2戦目の68.6%です。「叩き2戦目が狙い目」という言い方は、単勝の回収率では実証できませんでした。

休み明け何戦目|芝

休み明けから出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
休み明け1戦目57,8447.4%21.1%75.3%8.0
休み明け2戦目56,1417.4%22.3%67.8%7.6
休み明け3戦目33,6807.6%23.4%71.6%7.5
休み明け4戦目以降61,5337.2%22.5%73.0%7.6

休み明け何戦目|ダート

休み明けから出走数勝率複勝率単勝回収率平均人気
休み明け1戦目58,3266.1%17.7%73.4%8.4
休み明け2戦目59,5596.6%19.7%69.3%7.9
休み明け3戦目39,2587.7%22.4%74.7%7.6
休み明け4戦目以降76,8337.9%24.7%73.5%7.3

ここでも芝とダートで評価が分かれます。芝は1戦目21.1%から4戦目以降22.5%まで、1.4%の幅に収まります。ダートは17.7%から24.7%へ、7.0%開きます。ダートでは休み明け初戦かどうかの影響が大きいです。

複勝率|休み明けから × クラス

休み明けから未勝利1勝クラス2勝クラス3勝クラスオープン特別・リステッド重賞
休み明け1戦目(計116,170走)16.1%20.5%20.8%20.0%21.1%24.3%
休み明け2戦目(計115,700走)19.7%22.0%23.3%21.6%22.6%20.4%
休み明け3戦目(計72,938走)22.0%23.8%24.5%23.0%23.5%19.9%
休み明け4戦目以降(計138,366走)25.9%23.3%22.7%22.4%22.8%15.7%

クラスで割ると、ここでも重賞だけが評価が変わります。重賞は1戦目が24.3%でいちばん高く、4戦目以降は15.7%、休み明けの方が好走率が高いです。
それに対して、未勝利戦は1戦目16.1%、4戦目以降25.9%で、叩いた方が好走率が上がります。

同じ人気帯の中で見る

ここまでの差には、人気の違いが混じっています。休み明けの馬はそもそも人気を落としているからです。そこで同じ人気帯の馬どうしで並べ直します。

複勝率|間隔 × 人気帯

レース間隔1番人気2〜3番人気4〜6番人気7〜9番人気10番人気以下
連闘(計14,381走)67.5%48.4%26.7%12.3%3.5%
中1週(計65,166走)64.5%47.1%26.7%13.0%4.2%
中2週(計81,886走)66.0%48.6%28.5%13.2%4.5%
中3週(計52,927走)64.8%47.5%27.5%14.1%4.7%
中4〜5週(計49,534走)64.5%47.2%27.6%13.9%4.7%
中6〜8週(計63,110走)65.3%47.4%27.5%14.1%5.2%
中9〜12週(計56,913走)62.8%45.2%27.5%13.4%4.7%
3〜6か月(計45,834走)62.6%43.5%25.2%12.3%4.4%
半年以上(計13,423走)58.1%37.7%24.4%12.8%3.2%

1番人気は、中2週が66.0%、3〜6か月が62.6%、半年以上が58.1%。休み明けの好走率はやはり下がります。ただし下げ幅は、全体の下げ幅より小さくなります。
一方10番人気以下は、いちばん高いのは中6〜8週の5.2%。中1週は4.2%です。人気薄にかぎれば、2か月前後あけてきた馬の方が好走率が高いです。

単勝回収率|間隔 × 人気帯

レース間隔1番人気2〜3番人気4〜6番人気7〜9番人気10番人気以下
連闘83.8%75.7%76.1%65.0%57.9%
中1週74.2%74.4%72.8%66.8%58.9%
中2週78.1%78.8%77.8%74.3%59.3%
中3週76.7%79.2%80.5%75.6%57.4%
中4〜5週80.6%80.3%78.9%76.4%63.6%
中6〜8週83.5%83.9%82.7%78.5%68.0%
中9〜12週79.8%80.7%82.1%78.5%68.0%
3〜6か月80.0%83.1%77.8%75.8%69.2%
半年以上79.1%74.2%73.7%77.3%58.2%

回収率の表では、中4〜8週の行がいちばん安定しています。2か月前後あけてきた馬は、複勝率が下がりますが、単勝回収率はあまり変わりませんでした。

回収率が100%を超えたセルを確かめる

ここまでの表で、単勝回収率が100%を超えたマスは1つだけでした。これを検証します。まず期間を前半と後半に割って、どちらでも100%を超えるか。次に、最高配当1件を除外しても残るか。最後に、同じ出走データから重複を許して引き直す計算を2万回くり返し、回収率がどのあたりに収まりうるかの幅を出します。この幅が100%をまたぐなら、安定して100%を超える条件とは判断できません。

100%を超えたセル出走数単勝回収率前半の期間後半の期間最高配当1件を除外高配当上位5件を除外ぶれ幅
連闘/3勝クラス423145.2%71.8%
(2016〜2020年)
214.2%
(2021〜2026年)
74.5%22.3%33.9〜319.1%

連闘/3勝クラスは、期間を前後に割ると片側が71.8%でした。通しの145.2%は片方の期間が押し上げた形です。
結果、現時点では、安定して100%を超える買い条件とは判断できませんでした。

※「ぶれ幅」は、同じ出走データから重複を許して引き直す計算を2万回くり返し、出てきた回収率の真ん中95%が収まった範囲です。統計ではブートストラップによる95%区間と呼びます。
※出走数が2万を超えるセルは、幅が十分に狭いため計算回数を2千回にしています。
※後半の期間は2026年8月9日までの集計です。

まとめ

  • 好走率がいちばん高いのは中2週:複勝率25.0%。連闘16.4%、半年以上15.9%で最も低くなります。
  • 休み明けの好走率は下がります:上記の通り中2週の複勝率が25.0%に対して、3〜6か月で18.6%、半年以上で15.9%。定説どおりの結果でした。
  • 単勝回収率は逆:中6〜8週が76.6%で最上位。中2週は71.8%です。単勝回収率では間隔のあいた方が上でした。
  • クラスで評価が変わります:重賞は3〜6か月の26.1%が最上位。一方で未勝利戦は中2週の26.2%が最上位です。
  • ダートは休み明けの下げ幅が大きい:ダートは中2週25.5%から3〜6か月16.8%へ。芝は24.2%から20.4%なので、ダートの休み明けは割引です。
  • 連闘を素直に評価できるのはダート:ダートの連闘は単勝回収率76.6%。芝の連闘は53.3%でした。
  • 叩き2戦目:複勝率は21.0%と1戦目の19.4%を上回りますが、単勝回収率は68.6%でいちばん低い区分でした。

レース間隔は、好走率の物差しとしてははっきり使えます。使いどころは2つあります。
ひとつはクラスで割引の向きを変えること。重賞で3か月あけてきた馬を割り引く必要はありません。もうひとつは芝とダートで休み明けの割引幅を変えることです。
なお、レース間隔だけを見て単勝を買い続け、100%を超える形は見つかりませんでした。休み明けの馬は、複勝率と同時に人気も下がっているためです。
間隔は買い目そのものを決める条件ではなく、能力評価をどれだけ信じるかを決める材料として使うのが、数字に合った活用法です。

本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016年〜2026年8月9日、443,174走)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。