エルムステークスの傾向|過去10年データとステップレース分析

エルムステークスの傾向|過去10年データとステップレース分析

エルムステークス(札幌・ダート1700m/GⅢ)の過去10年の傾向を、実測データで振り返ります。
夏の札幌で行われるダート中距離の重賞で、3着以内30頭のうち4コーナーで後方にいた馬は1頭もいません。
ステップレース(前走)や人気の信頼度、脚質・血統まで順に見ていきます。

過去10年のうち2021年のみ函館・ダート1700mで施行され、残る9年は札幌・ダート1700mです。距離とダートという条件自体は変わっていません。本記事の枠順・平均ラップは現行条件(札幌・ダート1700m)の9回のみで集計し、人気やステップレースなど条件に依存しない項目は10回すべてを対象にしています。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

レース
エルムステークス
主な施行条件
札幌ダ1700
1番人気の複勝率
60%(6/10回)
集計
過去10回(2016〜2025年)

まず押さえる特徴

11番人気は複勝どまり
複勝圏までは来ますが勝ち切りは五分で、過信しすぎないほうがよいレースです。
22〜3着に人気薄が入りやすい
軸は堅くても2〜3着に人気薄が飛び込み、三連複が高配当になりやすいレースです。
3ステップが明確
前走平安ステークス組は12頭中5頭が3着以内。複勝率は42%です。

過去の勝ち馬とステップレース

各年の勝ち馬と、その前走(ステップレース)です。どこを使ってきた馬が勝っているかが分かります。

勝ち馬人気前走(ステップ)
2025ペリエール5人気大沼ステークス 1着
2024ペイシャエス5人気マーチステークス(GⅢ) 3着
2023セキフウ6人気マリーンステークス 3着
2022フルデプスリーダー9人気マリーンステークス 1着
2021スワーヴアラミス4人気マリーンステークス 1着
2020タイムフライヤー1人気マリーンステークス 1着
2019モズアトラクション2人気マリーンステークス 2着
2018ハイランドピーク2人気マリーンステークス 2着
2017ロンドンタウン4人気平安ステークス(GⅢ) 12着
2016リッカルド7人気安達太良ステークス 1着

過去10年で3着以内が多かった前走レースです。数字は着別度数(1着-2着-3着-着外)。

前走レース着別度数複勝率
マリーンステークス6-3-3-3227%
平安ステークス1-2-2-742%
大沼ステークス1-1-1-538%
アンタレスステークス0-1-2-827%
マーキュリーC0-0-2-529%

前走の着順から見る傾向

出走馬を前走の着順で分け、本レースでの成績を見たものです。前走好走組が中心か、大敗からの巻き返しがあるかが分かります。

前走の着順着別度数複勝率
前走1着5-3-2-1934%
前走2〜3着4-4-2-2132%
前走4〜5着0-1-3-1422%
前走6〜9着0-2-2-2414%
前走10着以下1-0-1-296%

前走で大きく崩れた馬の巻き返しは、ほとんど利いていません。前走の着順が素直に効くレースです。

コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での「前走(ステップ)の質」別の複勝率です。

前走の着差(勝ちタイムとの差)
区分複勝率
前走を勝利469頭31%
前走0.3秒差以内で敗戦407頭42%
前走0.4〜0.8秒差1006頭32%
前走0.9秒差以上の敗戦3917頭18%

僅差で負けていた馬ほど、次にこのコースで巻き返しやすい傾向です。

前走の上がり3ハロン順位
区分複勝率
前走で上がり最速485頭35%
前走 上がり2〜3位1060頭33%
前走 上がり4位以下4051頭20%

前走でメンバー上位の脚を使えていた馬が、このコースでも好走しやすい傾向です。

前走の脚質(4コーナーの位置取り)
区分複勝率
前走 逃げ・先行1667頭31%
前走 好位1678頭26%
前走 中団1343頭19%
前走 後方1085頭11%

※コース全体・全クラス混在の集計です。能力上位の馬ほど前走も好内容になりやすい点を含むため、エルムステークス固有の傾向ではなく馬を絞り込む際の参考としてご覧ください。

人気の信頼度と2〜3着の荒れ方

1番人気は過去10回で1勝
複勝率は平均的ですが、勝率は非常に低いので、相手は広めに取りたいレースです。

勝ち馬の平均人気は4.5番人気。
2〜3着馬の平均人気は5.0番人気で、
三連複の平均配当は14,257円、万馬券率は50%です。

コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での人気別の複勝率です。

人気別
区分複勝率
1番人気463頭66%
2〜3番人気925頭44%
4〜6番人気1392頭28%
7番人気以下3258頭9%

照合1番人気の信頼度はコース全体と同水準です。ただし勝率は非常に低いので、過信しないほうがよいでしょう。

脚質の傾向

3着以内馬の4コーナー通過位置の内訳です。前と後ろ、どちらが有利かの目安になります。

逃げ・先行
17頭
好位
9頭
中団
4頭
後方
0頭
過去10回の3着以内・計30頭の脚質内訳。

過去10回で4コーナー最後方寄りから馬券圏に入った馬は1頭もいません。差し・追い込み一手の馬には厳しいレースです。

コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での脚質別(4コーナーの位置取り)の複勝率です。

脚質別(4コーナーの位置取り)
区分複勝率
逃げ・先行1583頭53%
好位1657頭26%
中団1304頭9%
後方1494頭2%

照合エルムステークス(この10回)もコース全体も前・好位が優勢で一致。やはり前に行ける馬が残りやすく、先行力を素直に重視できます。

枠順の傾向

札幌ダ1700で行われた9回の、内枠(1〜4枠)と外枠(5〜8枠)の成績です。

着別度数複勝率
内枠(1-4)5-5-5-3729%
外枠(5-8)4-4-4-6017%

内枠が有利な傾向です。

コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での枠順別の複勝率です。

枠順別
区分複勝率
内枠(1〜4枠)2499頭22%
外枠(5〜8枠)3539頭24%

照合エルムステークスは内枠寄り、コース全体は枠の差なし寄りと差があります。枠は決め打ちせず、当日の馬場状態も見て判断したいところです。

ペース・ラップ

札幌ダ1700の平均ラップです。下のグラフはその200m区間だけを並べたもので、数字は区間の終わり(スタートからの距離)を表します。
最初の100mは平均6.7秒で、これは他場と比較して速い入りです。
そこから100〜700m地点までの600mは200mあたり11.8秒、ゴールまでの600mは12.2秒。
序盤と終いの速度差が小さく、流れは大きく偏りにくいコースです。

流れの緩急より、前めの位置を取れるかどうかが効くレースです。

11.1
300m
12.1
500m
12.4
700m
12.2
900m
11.9
1100m
12.0
1300m
12.1
1500m
12.5
1700m
200mごとの平均ラップ(札幌ダ1700・9レース)。最初の100mは別掲。下の数字は区間の終わり=スタートからの距離。棒が高いほど速い。
コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(465レース)の平均ラップです。最初の100mは平均6.9秒、100〜700m地点までの600mは200mあたり12.0秒、ゴールまでの600mは12.7秒。重賞だけの上のラップと見比べると、このコースの標準的な流れが分かります。

11.2
300m
12.2
500m
12.6
700m
12.6
900m
12.5
1100m
12.6
1300m
12.5
1500m
13.0
1700m
200mごとの平均ラップ(札幌ダート1700m全体・465レース)。最初の100mは別掲。下の数字はスタートからの距離。棒が高いほど速い。

照合エルムステークスの過去10年とコース全体はラップの形がよく似ています(重賞のほうが全体に速い流れですが、緩急のつき方は同じ)。今年もこの流れになりやすく、上の脚質傾向がそのまま生きるはずです。

年齢別の傾向

出走馬を馬齢で分けた成績です。

馬齢着別度数複勝率
4歳3-3-0-1726%
5歳6-4-4-2338%
6歳1-2-5-3320%
7歳0-0-1-254%
8歳以上0-1-0-109%

7歳は出走数のわりに馬券圏がほとんどありません。この年齢は積極的に狙いたくありません。

好走している父系(父の父=祖父)

過去10年の3着以内を、父の父(祖父にあたるグランドサイアー)でまとめた着別度数です。父単位より母数が確保でき、父系としての得意・不得意が見えます。

父系(父の父)着別度数複勝率
Hennessy系3-1-0-180%
サンデーサイレンス系2-2-0-3111%
Flower Alley系0-1-2-175%
キングカメハメハ系0-2-1-827%
コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での複勝率の高い父系(父の父)です。

父系(父の父)別
区分着別度数複勝率
Posse系6-4-8-3633%
Hennessy系21-13-8-9331%
Pulpit系15-9-9-7531%
Gio Ponti系11-11-12-7830%
Old Trieste系15-19-6-9430%
A.P. Indy系11-11-11-8129%

照合エルムステークスで好走が目立つHennessy系は、コース全体でも複勝率上位。血統的な裏付けがあり、信頼度は高めです。

クロス(インブリード)でみる血統の傾向

クロス(インブリード)とは、同じ祖先が父方・母方の両方に入る配合のこと。たとえば「ニジンスキー 5×5」なら、父方の5代前と母方の5代前の両方にニジンスキーがいます。コース全体の過去データで、クロス別の着別度数を見ます(世代は最も多い配合を表示)。

好走が目立つクロス

クロス(祖先)着別度数複勝率
ファピアノ 5×57-5-5-3433%
ニジンスキー 5×512-10-12-8229%
ヌレイエフ 5×421-12-17-12728%
レイズアネイティヴ 5×579-71-68-58327%

苦戦しているクロス

クロス(祖先)着別度数複勝率
ターントゥ 5×55-2-6-7016%
サドラーズウェルズ 4×47-3-3-6616%
ニアークティック 5×53-8-12-11617%
サンデーサイレンス 3×338-26-34-44418%
ノーザンテースト 4×44-6-8-7919%

とくにターントゥ(5×5)・サドラーズウェルズ(4×4)・ニアークティック(5×5)のクロスは複勝率が伸びていません。この血が濃い馬は、人気でも過信しすぎないほうが無難です。

好走が多い騎手

過去10年の成績が良い騎手です。

騎手着別度数複勝率
横山和生2-2-1-550%
藤岡佑介0-3-1-180%
武豊1-2-0-350%
コース全体(参考)

札幌ダート1700m全体(重賞〜条件戦をすべて含む、2016〜2026年・6,038頭)での複勝率の高い騎手です。

騎手別
区分着別度数複勝率
モレイラ24-9-7-1869%
ルメール44-23-19-7852%
武豊24-22-15-6748%
横山典弘6-12-8-3543%
横山武史41-30-26-17536%
横山和生24-19-27-13235%

照合エルムステークスで好走の横山和生は、コース全体でも複勝率上位。このコースを得意にしている点は心強い材料です。

まとめ:狙い方の指針

  • 1番人気は複勝までなら信頼、過信しすぎない
  • 2〜3着が荒れる傾向。軸は固く、相手は人気薄まで手広く広げたい。
  • 買い方は複勝・ワイドで軸を固く、三連複は相手を広げて高配当を狙う形が向く。
  • 二桁人気の激走が過去5頭。伏兵を1頭、相手に足す価値があります。
  • ステップは前走平安ステークス・大沼ステークス組が好成績。ここを叩いてきた馬を重視。
  • 前・好位が有利。先行力のある馬を上に取る。
  • 父系はHennessy系が好成績。コース全体でも上位で、同じ父系を持つ馬に注目。

本記事の数字は過去の実測値です(エルムステークスの過去10回)。AI予想とは独立した過去傾向の分析であり、的中を保証するものではありません。