井上敏樹騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

井上敏樹騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

井上敏樹騎手は、減量が明けたあとまで数字が残った条件が限られる騎手です。なかでも芝の稍重は減量期間・減量明けとも人気以上の成績でした。JRA10場・平地の実測データを、減量期間と2019年3月以降の減量明けに分けて整理しました。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

年別成績の推移

騎乗勝率複勝率単勝回収率平均人気
20164972.8%9.5%47.7%10.9
20174083.2%11.0%58.9%10.8
20181922.6%8.3%129.7%10.8
2019744.1%9.5%144.6%11.2
2020651.5%6.2%27.8%12.6
2021210.0%0.0%0.0%12.3
2022230.0%0.0%0.0%13.0
2023170.0%0.0%0.0%13.9
202450.0%20.0%0.0%10.8
2025180.0%5.6%0.0%12.9
2026100.0%0.0%0.0%10.5

※2026年は8月9日までの集計です。

井上敏樹騎手は年によって騎乗数が少なく、数字がぶれやすい騎手です。勝率や複勝率そのものだけで判断せず、以下では同じ人気の馬全体との複勝率の差と騎乗数を見ながら、減量期間と減量明けを比較します。

勝率は1着率、複勝率は3着以内率です。
「人気以上に走らせているか」は、同じ条件・同じ人気の馬全体の複勝率とのです。例えば+5.0%は、複勝率そのものではなく「その平均より複勝率が5.0%高い」という意味です。プラスなら平均より上、マイナスなら下になります。同じ人気の馬が50頭に満たない条件では、人気を6つの帯(1番・2番・3番・4〜5番・6〜9番・10番人気以下)にまとめた平均と比べています。
単勝回収率は、その条件をすべて100円ずつ買った場合の回収率です。

※条件別の各表では、騎乗が10以下の区分は未記載です。
※「道悪」は重・不良を指します。
※この騎手は見習騎手として負担重量が軽くなる期間がありました。減量のあるなしで成績をそのまま比べられないため、減量が終わった2019年3月を境に、前半(減量期間)と後半(減量明け)に分けています。

距離でみる騎乗

距離(芝ダ別)|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
距離(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 〜1400m1781.7%8.4%52.9%−1.0%
芝 1401〜1800m1550.6%5.8%32.0%−2.0%
芝 1801〜2200m862.3%14.0%14.1%+1.5%
芝 2201m〜250.0%16.0%0.0%+7.2%
ダート 〜1400m3513.4%10.5%47.8%−0.3%
ダート 1401〜1800m2914.8%11.0%138.5%+1.1%
ダート 1801〜2200m180.0%0.0%0.0%−8.7%
ダート 2201m〜160.0%6.2%0.0%−4.7%
距離(芝ダ別)|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
距離(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 〜1400m352.9%2.9%92.3%−3.7%
芝 1401〜1800m270.0%3.7%0.0%−2.7%
芝 1801〜2200m120.0%8.3%0.0%+2.5%
ダート 〜1400m660.0%1.5%0.0%−4.9%
ダート 1401〜1800m543.7%7.4%138.3%−1.0%

減量期間・減量明けとも人気以上だったのは芝1801〜2200mですが、減量明けは12騎乗しかなく参考程度です。

騎乗の中心であるダート1400m以下は両方の時期で人気以下でした。ダート1401〜1800mは人気との比較では減量明けに人気以下の成績へ変わっています。

競馬場でみる騎乗

競馬場|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
競馬場騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
札幌1503.3%12.7%98.3%+1.0%
函館1412.8%8.5%32.3%−3.1%
福島1266.3%12.7%97.9%−1.8%
新潟1362.9%10.3%200.6%−0.2%
東京1870.5%7.0%8.2%+0.4%
中山2993.0%10.7%38.9%+2.0%
中京761.3%5.3%8.0%−4.2%
競馬場|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
競馬場騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
福島345.9%11.8%169.1%+3.4%
新潟290.0%3.4%0.0%−4.0%
東京412.4%4.9%44.1%−0.2%
中山400.0%2.5%0.0%−6.6%
中京290.0%3.4%0.0%−4.2%
京都110.0%0.0%0.0%−6.6%
小倉130.0%0.0%0.0%−7.3%

減量期間・減量明けとも人気以上だった競馬場はありません。

減量明けに人気以上の成績なのは福島ですが、34騎乗と多くありません。中山は減量期間の人気以上の成績から減量明けは大きく数字を落としました。

馬場状態でみる騎乗

馬場(芝ダ別)|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
馬場(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 良3560.8%7.0%36.7%−2.0%
芝 稍重684.4%19.1%37.4%+9.2%
芝 道悪200.0%10.0%0.0%−2.8%
ダート 良3933.8%10.2%75.9%−0.1%
ダート 稍重1922.6%8.9%19.9%−1.1%
ダート 道悪916.6%14.3%257.6%+2.6%
馬場(芝ダ別)|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
馬場(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 良580.0%1.7%0.0%−4.9%
芝 稍重147.1%14.3%230.7%+9.6%
ダート 良780.0%5.1%0.0%−3.2%
ダート 稍重355.7%5.7%193.1%0.0%
ダート 道悪205.0%10.0%126.0%−0.9%

芝の稍重が一番はっきりした強みです。減量期間・減量明けとも同人気帯の複勝率の平均を9%台上回っています。

ただし騎乗数は68騎乗・14騎乗と少ないため参考程度です。芝の良とダートの良は両方の時期で人気以下でした。

位置取りでみる騎乗

位置取り(芝ダ別)|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
位置取り(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 逃げ365.6%16.7%52.8%−3.0%
芝 先行950.0%17.9%0.0%+0.4%
芝 差し1093.7%12.8%125.6%+3.2%
芝 追込1900.0%1.1%0.0%−2.5%
ダート 逃げ5916.9%30.5%523.6%+0.4%
ダート 先行1449.0%27.8%162.6%+5.6%
ダート 差し1751.7%5.1%15.8%−5.0%
ダート 追込2980.0%1.0%0.0%−1.6%
位置取り(芝ダ別)|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
位置取り(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 先行195.3%10.5%170.0%−2.6%
芝 差し120.0%8.3%0.0%+2.0%
芝 追込320.0%0.0%0.0%−1.5%
ダート 先行120.0%8.3%0.0%−12.6%
ダート 差し342.9%14.7%145.6%+6.0%
ダート 追込801.2%1.2%22.6%−1.1%

芝の差しは減量期間・減量明けとも人気以上の成績です。ダートの差しも減量明けは人気以上の成績へ変わりました。

一方、追込は芝・ダートとも両方の時期で人気以下です。ダートの先行は減量期間の好成績を減量明けには再現していません。

※ここでの「位置取り」は、レース結果のコーナー通過順からその競走での位置取りを機械的に振り分けたものです。事前に予想された脚質ではありません。コーナーのない新潟の直線1000mには通過順が存在しないため、この22騎乗は表から除外しています。

クラスでみる騎乗

クラス(芝ダ別)|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
クラス(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 新馬390.0%5.1%0.0%−3.6%
芝 未勝利2021.5%9.9%34.7%+0.8%
芝 1勝クラス1581.9%9.5%54.4%+0.1%
芝 2勝クラス310.0%6.5%0.0%−0.5%
ダート 新馬313.2%6.5%65.2%−1.9%
ダート 未勝利3234.0%10.2%131.2%+1.4%
ダート 1勝クラス2734.4%12.1%46.5%−0.1%
ダート 2勝クラス460.0%4.3%0.0%−5.1%
クラス(芝ダ別)|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
クラス(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 新馬110.0%0.0%0.0%−8.3%
芝 未勝利270.0%0.0%0.0%−3.6%
芝 1勝クラス280.0%3.6%0.0%−3.9%
ダート 新馬147.1%7.1%353.6%+2.0%
ダート 未勝利643.1%6.2%67.7%−1.3%
ダート 1勝クラス430.0%7.0%0.0%−3.5%

クラス別では減量期間・減量明けとも人気以上だった区分がありません。

減量明けに人気以上の成績なのはダート新馬ですが、14騎乗しかないため参考程度です。減量期間に良かったダート未勝利なども、減量明けには数字が続いていません。

人気帯でみる騎乗

人気|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
人気騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
2番人気1637.5%62.5%179.4%+11.1%
3番人気3517.1%40.0%111.1%−1.6%
4〜5番人気697.2%18.8%66.5%−10.4%
6〜9番人気2534.3%16.2%114.6%+1.4%
10番人気以下7420.4%3.9%43.2%0.0%
人気|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
人気騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
6〜9番人気355.7%11.4%123.7%−3.2%
10番人気以下1621.2%3.1%50.5%−0.2%

減量明けに十分な騎乗数があるのは6〜9番人気と10番人気以下です。

6〜9番人気は減量期間の人気以上の成績から減量明けは人気以下の成績へ変わり、10番人気以下はほぼ人気通りの成績でした。

乗り替わり・テン乗りでみる騎乗

騎乗のつながり|前半(減量期間・2016年〜2019年2月28日)
騎乗のつながり騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
継続騎乗1316.1%19.8%142.7%+4.8%
乗り替わり
(騎乗経験あり)
533.8%7.5%353.0%−2.9%
テン乗り2651.5%6.4%61.4%−1.8%
騎乗のつながり|後半(減量明け・2019年3月1日〜2026年)
騎乗のつながり騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
継続騎乗561.8%10.7%32.3%−0.3%
テン乗り631.6%3.2%40.0%−2.8%

継続騎乗は減量期間に最も複勝率が高かった区分ですが、減量明けは人気以下の成績へ変わりました。

テン乗りは両方の時期で同人気帯の複勝率の平均を下回っています。

※デビュー戦はどの騎手にとっても初騎乗になるため、この表からは外しています。集計の始まりより前にデビューした馬も、それ以前の騎乗歴が分からないため対象外です。
※この2つに該当する752騎乗を除外しています。

単勝回収率が100%を超えた条件を確かめる

全期間の単勝回収率100%超は14条件でした。片方の期間だけで超えたものは対象にせず、この14が大穴1頭で押し上がった数字でないかを、減量期間と減量明けへの分割・高配当の除外・引き直しの3方向で確かめます。

条件騎乗単勝回収率2016年〜2019年2月28日2019年3月1日〜2026年最高配当
1件を除外
高配当上位
5件を除外
ぶれ幅(95%)
位置取り ダート 逃げ66506.2%523.6%
(59騎乗)
360.0%
(7騎乗)
232.0%68.0%111.4〜1157.6%
騎乗のつながり 乗り替わり(騎乗経験あり)63297.0%353.0%
(53騎乗)
0.0%
(10騎乗)
6.1%0.0%0.0〜884.9%
馬場 ダート 道悪111233.9%257.6%
(91騎乗)
126.0%
(20騎乗)
69.4%7.9%21.9〜619.4%
競馬場 新潟165165.3%200.6%
(136騎乗)
0.0%
(29騎乗)
54.6%0.0%4.3〜441.7%
クラス ダート 新馬45154.9%65.2%
(31騎乗)
353.6%
(14騎乗)
45.9%0.0%0.0〜419.8%
人気 2番人気19151.1%179.4%
(16騎乗)
0.0%
(3騎乗)
119.4%22.9%53.7〜265.8%
位置取り ダート 先行156150.1%162.6%
(144騎乗)
0.0%
(12騎乗)
104.2%32.2%44.7〜295.5%
距離 ダート 1401〜1800m345138.5%138.5%
(291騎乗)
138.3%
(54騎乗)
85.6%35.1%45.3〜277.5%
クラス ダート 未勝利387120.7%131.2%
(323騎乗)
67.7%
(64騎乗)
73.5%22.7%35.1〜246.3%
人気 6〜9番人気288115.7%114.6%
(253騎乗)
123.7%
(35騎乗)
90.8%43.1%49.1〜199.5%
位置取り 芝 差し121113.1%125.6%
(109騎乗)
0.0%
(12騎乗)
51.4%0.0%4.1〜278.4%
競馬場 福島160113.0%97.9%
(126騎乗)
169.1%
(34騎乗)
68.0%20.3%28.7〜234.3%
騎乗のつながり 継続騎乗187109.7%142.7%
(131騎乗)
32.3%
(56騎乗)
69.8%13.6%22.0〜227.4%
人気 3番人気37105.1%111.1%
(35騎乗)
0.0%
(2騎乗)
83.6%15.6%30.0〜190.0%

「ぶれ幅(95%)」は、同じ条件の騎乗をくじ引きのように引き直す作業を2万回くり返し、出てきた回収率の真ん中95%が収まった範囲です。下限が100%を下回る場合は、同じデータから引き直しても100%未満になるケースが含まれるため、安定した100%超とは扱いません。

ダート1401〜1800mは減量期間138.5%・減量明け138.3%と回収率がそろっていますが、最高配当1件を除外すると85.6%まで下がりました。

ダートの逃げも両方の時期で非常に高い回収率ですが、高配当上位5件を除外すると68.0%まで落ちます。減量明けは7騎乗しかなく、位置取りも事前には分かりません。

まとめ

  • 芝の稍重が一番はっきりした強みですが、騎乗数は少なめです。 減量期間・減量明けとも同人気帯の複勝率の平均を9%台上回っています。
  • 差したときは芝・ダートとも減量明けに人気以上の成績です。 一方、追込は芝・ダートとも両方の時期で人気以下です。
  • ダートの先行は減量期間の好成績を減量明けには再現していません。
  • テン乗りは両方の時期で人気以下です。
  • 減量明けは騎乗数が少なく、参考程度の区分が多くなっています。

本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016年〜2026年8月9日、井上敏樹騎手の延べ1,330騎乗)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。