武豊騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

武豊騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

武豊騎手は前人未到の国内外通算5000勝達成など、数々の記録を打ち立て続ける日本競馬界のレジェンドです。逃げたときの成績がよく、芝・ダートともに人気以上の好走を見せています。JRA10場・平地の実測データで条件ごとに整理します。

※「武豊騎手だから買う」という層が一定数いるため、馬の評価以上に人気を集めやすく、「人気以上に走らせているか」の数字は出づらい傾向があります。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

年別成績の推移

騎乗勝率複勝率単勝回収率平均人気
201666711.1%36.0%58.3%4.3
201760413.6%38.2%59.4%3.9
201855113.8%39.2%66.6%3.8
201965716.9%40.8%78.5%3.9
202066717.2%41.7%72.9%3.4
202152114.4%39.0%68.9%4.1
202260012.2%36.8%74.1%4.4
202350414.7%35.9%75.5%4.1
202454016.1%38.1%75.7%3.7
202557512.5%37.0%65.3%3.9
202636213.3%40.3%61.7%3.8

※2026年は8月9日までの集計です。

武豊騎手は集計期間を通して平均人気が4番人気前後で大きく変わっていません。ここでは勝率や複勝率そのものではなく、同じ人気の馬全体との複勝率の差を使い、前半と後半に分けて得意条件を見ていきます。

勝率は1着率、複勝率は3着以内率です。
「人気以上に走らせているか」は、同じ条件・同じ人気の馬全体の複勝率とのです。例えば+5.0%は、複勝率そのものではなく「その平均より複勝率が5.0%高い」という意味です。プラスなら平均より上、マイナスなら下になります。同じ人気の馬が50頭に満たない条件では、人気を6つの帯(1番・2番・3番・4〜5番・6〜9番・10番人気以下)にまとめた平均と比べています。
単勝回収率は、その条件をすべて100円ずつ買った場合の回収率です。

※条件別の各表では、騎乗が10以下の区分は未記載です。
※「道悪」は重・不良を指します。

距離でみる騎乗

距離(芝ダ別)|前半(2016〜2020年)
距離(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 〜1400m53916.5%37.5%87.9%+0.3%
芝 1401〜1800m73711.8%36.4%62.8%−1.8%
芝 1801〜2200m42514.1%40.0%60.2%−0.7%
芝 2201m〜12515.2%36.8%57.8%−2.5%
ダート 〜1400m63214.6%39.2%65.9%−1.5%
ダート 1401〜1800m59316.0%43.0%62.7%+1.7%
ダート 1801〜2200m9417.0%46.8%67.0%+7.6%
距離(芝ダ別)|後半(2021〜2026年)
距離(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 〜1400m50714.6%38.3%75.9%+1.8%
芝 1401〜1800m7409.3%31.8%41.8%−6.0%
芝 1801〜2200m41815.3%38.0%78.0%−0.2%
芝 2201m〜14212.7%34.5%63.7%−2.9%
ダート 〜1400m57213.6%36.4%77.6%−0.6%
ダート 1401〜1800m61717.5%44.1%87.2%+1.5%
ダート 1801〜2200m10017.0%49.0%96.5%+6.4%

距離別では、ダートの中距離の成績が良いです。特に1401〜2200mは、ただでさえ過剰人気になりやすいなか、前半・後半とも人気以上に走らせています。

競馬場でみる騎乗

競馬場|前半(2016〜2020年)
競馬場騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
札幌13015.4%43.1%65.1%+3.7%
函館11917.6%41.2%75.7%−2.6%
福島2615.4%42.3%38.8%0.0%
新潟119.1%27.3%36.4%−8.9%
東京38512.7%31.7%63.9%−3.9%
中山16415.2%42.1%80.5%+5.8%
中京30712.7%37.5%66.7%−1.5%
京都86516.9%43.0%71.7%+1.7%
阪神87312.7%38.4%62.0%−1.4%
小倉26615.8%38.0%69.1%−3.8%
競馬場|後半(2021〜2026年)
競馬場騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
札幌37916.4%38.8%93.4%−3.1%
函館39715.4%43.6%66.0%+0.8%
福島120.0%25.0%0.0%−16.8%
新潟147.1%28.6%36.4%−5.5%
東京34510.7%32.2%65.5%−1.7%
中山14112.1%31.2%67.7%−2.6%
中京43312.9%36.7%71.7%−1.1%
京都56214.2%38.6%57.5%−2.3%
阪神76413.6%37.3%73.3%−0.4%
小倉5520.0%49.1%100.7%+10.3%

両方の期間で同人気帯の複勝率の平均を上回った競馬場は、ひとつもありません。どうしても馬の評価以上に買われる傾向があるため、人気以上の数字が出づらいです。

馬場状態でみる騎乗

馬場(芝ダ別)|前半(2016〜2020年)
馬場(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 良1,42613.8%36.7%65.3%−2.2%
芝 稍重24716.2%41.7%97.5%+4.3%
芝 道悪15311.8%38.6%61.0%+2.3%
ダート 良80214.5%42.0%61.0%+1.5%
ダート 稍重30618.6%41.5%75.9%0.0%
ダート 道悪21214.2%39.2%61.3%−2.6%
馬場(芝ダ別)|後半(2021〜2026年)
馬場(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 良1,45111.5%34.7%55.1%−2.5%
芝 稍重24415.6%36.5%72.9%−2.0%
芝 道悪11217.9%39.3%119.2%+0.4%
ダート 良90515.7%41.9%87.7%+1.6%
ダート 稍重22016.4%39.5%60.0%−2.1%
ダート 道悪17015.3%39.4%91.7%+2.0%

どの条件でも複勝率はあまり変わらず、馬場状態にかかわらず安定した成績を残しています。特に近年は、芝・ダートともに道悪で好成績を残しています。

位置取りでみる騎乗

位置取り(芝ダ別)|前半(2016〜2020年)
位置取り(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 逃げ16829.8%56.0%155.5%+0.1%
芝 先行53816.7%46.3%83.4%+0.1%
芝 差し62512.5%35.8%54.8%−0.5%
芝 追込4937.5%23.9%43.1%+1.1%
ダート 逃げ19335.2%61.1%136.3%+1.9%
ダート 先行53917.6%53.1%69.8%−0.6%
ダート 差し3418.5%28.4%40.7%−0.4%
ダート 追込2474.5%18.6%29.8%+2.0%
位置取り(芝ダ別)|後半(2021〜2026年)
位置取り(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 逃げ15433.1%62.3%181.4%+4.3%
芝 先行49814.9%43.4%66.4%−3.1%
芝 差し61210.5%33.0%50.5%−1.9%
芝 追込5436.6%22.7%35.2%+1.7%
ダート 逃げ14922.8%62.4%111.6%+4.9%
ダート 先行48026.0%55.6%125.7%+1.3%
ダート 差し3998.5%31.1%61.0%+1.4%
ダート 追込2674.1%18.4%25.5%+3.4%

位置取りでは、逃げたときの数字が芝・ダートとも際立ち、どちらも前半・後半を通して同人気帯の複勝率の平均を上回っています。単勝回収率も高い水準です。

また、追込も目を引きます。複勝率そのものは低いものの、同人気帯の複勝率の平均との差では芝・ダートとも人気以上の成績になっています。

※ここでの「位置取り」は、レース結果のコーナー通過順からその競走での位置取りを機械的に振り分けたものです。事前に予想された脚質ではありません。コーナーのない新潟の直線1000mには通過順が存在しないため、この2騎乗は表から除外しています。

クラスでみる騎乗

クラス(芝ダ別)|前半(2016〜2020年)
クラス(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 新馬23115.2%41.1%80.9%−2.9%
芝 未勝利41914.1%37.5%64.7%−2.9%
芝 1勝クラス37914.8%38.5%78.4%−1.0%
芝 2勝クラス29313.3%37.2%63.0%+0.5%
芝 3勝クラス15014.0%32.7%70.6%−3.3%
芝 オープン特別・
リステッド
7814.1%43.6%52.4%+2.9%
芝 重賞27612.3%34.8%64.5%+2.4%
ダート 新馬7920.3%41.8%89.9%−0.2%
ダート 未勝利40916.6%45.2%66.9%+0.8%
ダート 1勝クラス42714.5%40.5%62.2%+0.7%
ダート 2勝クラス21715.2%41.9%67.1%+3.4%
ダート 3勝クラス10316.5%41.7%61.8%+3.0%
ダート オープン特別・
リステッド
535.7%18.9%34.5%−14.5%
ダート 重賞3212.5%37.5%42.8%+4.1%
クラス(芝ダ別)|後半(2021〜2026年)
クラス(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 新馬21112.8%34.6%53.6%−6.5%
芝 未勝利43414.3%39.6%54.8%−1.0%
芝 1勝クラス37912.1%37.2%56.0%−2.7%
芝 2勝クラス24713.4%40.1%74.9%+0.3%
芝 3勝クラス1569.6%27.6%79.5%−3.1%
芝 オープン特別・
リステッド
10115.8%35.6%64.5%−2.2%
芝 重賞2799.3%26.2%62.2%−2.5%
ダート 新馬8618.6%43.0%98.0%+0.5%
ダート 未勝利36219.3%47.0%64.9%−0.9%
ダート 1勝クラス33114.2%39.3%59.8%−1.3%
ダート 2勝クラス25119.1%45.4%148.0%+7.3%
ダート 3勝クラス1517.3%25.8%46.4%−4.6%
ダート オープン特別・
リステッド
7611.8%44.7%132.6%+14.5%
ダート 重賞387.9%23.7%56.6%+1.1%

クラス別で両方の期間とも人気以上の成績だったのは

  • ダートの2勝クラス
  • 芝の2勝クラス
  • ダートの重賞

の3つです。なかでもダートの2勝クラスがいちばん大きく上回り、後半の単勝回収率は100%を超えました。

人気帯でみる騎乗

人気|前半(2016〜2020年)
人気騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
1番人気65131.3%63.4%71.3%−0.9%
2番人気56419.5%51.8%81.2%+0.4%
3番人気49314.0%40.6%78.2%−1.2%
4〜5番人気7247.9%30.5%68.8%+0.6%
6〜9番人気5763.0%16.1%49.1%−0.8%
10番人気以下1380.7%10.1%20.4%+3.7%
人気|後半(2021〜2026年)
人気騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
1番人気59531.1%64.2%74.1%−0.9%
2番人気54320.1%54.5%76.7%+2.3%
3番人気46211.0%40.3%61.1%−1.4%
4〜5番人気7116.8%26.2%58.9%−4.7%
6〜9番人気6495.4%16.9%92.0%+0.1%
10番人気以下1420.7%7.0%25.6%+1.2%

どうしても過剰人気しやすい面がありますが、どちらの期間でも同人気帯の複勝率の平均以上に走っていたのは、2番人気と10番人気以下です。

乗り替わり・テン乗りでみる騎乗

騎乗のつながり|前半(2016〜2020年)
騎乗のつながり騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
継続騎乗74316.8%45.5%64.8%+0.2%
乗り替わり
(騎乗経験あり)
38015.0%45.3%78.4%+6.7%
テン乗り75714.3%37.3%61.9%−1.4%
騎乗のつながり|後半(2021〜2026年)
騎乗のつながり騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
継続騎乗1,06015.6%41.7%67.3%−2.0%
乗り替わり
(騎乗経験あり)
54712.2%34.7%86.3%+1.7%
テン乗り93012.8%36.2%67.6%−0.2%

過去に騎乗した馬に戻ったときが最も高く、前半・後半とも同人気帯の複勝率の平均を上回りました。

継続騎乗は複勝率そのものは高いものの、同人気帯の複勝率の平均との差では前半は人気以上、後半は人気以下の成績で、期間によって結果が分かれます。

テン乗りは両期間とも同人気帯の複勝率の平均を下回りますが、後半はほぼ同水準まで縮まっており、初めて乗る馬でも大きくは数字を落としていません。

※デビュー戦はどの騎手にとっても初騎乗になるため、この表からは外しています。集計の始まりより前にデビューした馬も、それ以前の騎乗歴が分からないため対象外です。
※この2つに該当する1,831騎乗を除外しています。

単勝回収率が100%を超えた条件を確かめる

全期間で単勝回収率100%を超えた条件は3つだけでした。この3つについて、前後半への分割、高配当の除外、引き直しの3方向から、大穴1頭に頼らずに100%を保てるかを確かめます。

条件騎乗単勝回収率2016〜2020年2021〜2026年最高配当
1件を除外
高配当上位
5件を除外
ぶれ幅(95%)
位置取り 芝 逃げ322167.9%155.5%
(168騎乗)
181.4%
(154騎乗)
159.6%137.5%130.8〜209.1%
位置取り ダート 逃げ342125.5%136.3%
(193騎乗)
111.6%
(149騎乗)
115.2%98.7%95.4〜160.4%
クラス ダート 2勝クラス468110.5%67.1%
(217騎乗)
148.0%
(251騎乗)
101.9%78.5%77.5〜148.0%

「ぶれ幅(95%)」は、同じ条件の騎乗をくじ引きのように引き直す作業を2万回くり返し、出てきた回収率の真ん中95%が収まった範囲です。下限が100%を下回る場合は、同じデータから引き直しても100%未満になるケースが含まれるため、安定した100%超とは扱いません。

確認をすべて通過したのは芝の逃げだけですが、位置取りは発馬後の展開で決まるため、事前の買い条件にはできません(前半155.5%・後半181.4%、高配当上位5件を除外しても137.5%、ぶれ幅の下限も130.8%でした)。

ダートの逃げも前半・後半とも100%を超え、最高配当1件を除外しても115.2%を保ちましたが、高配当上位5件を除外すると98.7%、ぶれ幅の下限も95.4%で100%を割りました。こちらも位置取り条件のため対象外です。

まとめ

  • 過剰人気しやすいため、人気との比較は参考程度に見てください。
  • 芝でもダートでも、逃げた競走の数字が突出しています。 芝で逃げたときの複勝率は前半56.0%・後半62.3%で、単勝回収率は前半・後半とも100%を超えます。
  • 距離ではダートの1401〜2200mが前半・後半とも人気以上の成績です。 特に1801〜2200mが最も大きく上回り、複勝率は前半46.8%・後半49.0%でした。
  • 過去に騎乗した馬に戻ったときは好成績です。 複勝率は前半45.3%・後半34.7%でした。
  • 競馬場は両方の期間で人気以上の成績になった場所がありません。 馬の評価以上に買われやすく、人気以上の数字が出づらいことも踏まえて見る必要があります。

本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016年〜2026年8月9日、武豊騎手の延べ6,248騎乗)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。