H.ドイル騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

H.ドイル騎手の得意・苦手条件|競馬場・距離・芝ダート別に実測

H.ドイル騎手は短期免許で来日して騎乗する騎手で、人気薄の馬に乗る機会も多くあります。JRA10場・平地の実測データで条件ごとの差を整理しました。集計期間が短いため、前半・後半には分けていません。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

年別成績の推移

騎乗勝率複勝率単勝回収率平均人気
20221071.9%16.8%17.3%7.9
202310012.0%27.0%67.9%6.1
2024874.6%16.1%126.6%7.0
2025248.3%20.8%28.3%8.4

H.ドイル騎手は中位人気から人気薄の馬に乗る機会が多く、来日時期によって騎乗数にも差があります。年別の勝率や複勝率をそのまま比較せず、以下では対象期間全体を使い、同じ人気の馬全体との複勝率の差から条件ごとに評価します。

勝率は1着率、複勝率は3着以内率です。
「人気以上に走らせているか」は、同じ条件・同じ人気の馬全体の複勝率とのです。例えば+5.0%は、複勝率そのものではなく「その平均より複勝率が5.0%高い」という意味です。プラスなら平均より上、マイナスなら下になります。同じ人気の馬が50頭に満たない条件では、人気を6つの帯(1番・2番・3番・4〜5番・6〜9番・10番人気以下)にまとめた平均と比べています。
単勝回収率は、その条件をすべて100円ずつ買った場合の回収率です。

※条件別の各表では、騎乗が10以下の区分は未記載です。
※「道悪」は重・不良を指します。
※集計対象の期間が短く、前半・後半に分けると各期間の騎乗が少なくなりすぎるため、期間を分けずにまとめています。

距離でみる騎乗

距離(芝ダ別)|全期間(2022年〜2025年)
距離(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 〜1400m456.7%15.6%235.6%−13.5%
芝 1401〜1800m618.2%24.6%50.2%+0.5%
芝 1801〜2200m474.3%12.8%16.0%−7.3%
芝 2201m〜160.0%25.0%0.0%+6.3%
ダート 〜1400m585.2%17.2%13.4%−2.6%
ダート 1401〜1800m857.1%23.5%49.9%−0.3%

距離別でいちばん騎乗が多いのは ダートの1401〜1800m (85騎乗)で、同人気帯の複勝率の平均とほぼ同じ水準です。芝の1401〜1800m(61騎乗)も平均並みでした。

数字が落ちるのは 芝の1400m以下 (45騎乗)で、距離別で同人気帯の複勝率の平均を最も大きく下回った条件です。単勝回収率だけは高く出ていますが、中身は最後の節で確かめます。 芝の1801〜2200m (47騎乗)も同人気帯の複勝率の平均を下回りました。

競馬場でみる騎乗

競馬場|全期間(2022年〜2025年)
競馬場騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
福島608.3%25.0%46.8%−7.2%
東京701.4%17.1%3.7%−2.2%
中山1124.5%19.6%35.8%+2.8%
中京6713.4%22.4%197.8%−6.6%

騎乗がまとまったのは福島・東京・中山・中京の4場です。 中山 (112騎乗)が4場で唯一、同人気帯の複勝率の平均を上回りました。

中京 は単勝回収率が高い一方、複勝率では同人気帯の複勝率の平均を下回っています。 福島 も複勝率自体は4場でいちばん高いのに平均には届かず、 東京 (70騎乗)はどの数字も伸びていません。

馬場状態でみる騎乗

馬場(芝ダ別)|全期間(2022年〜2025年)
馬場(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 良1555.8%18.7%89.5%−4.7%
芝 稍重147.1%21.4%38.6%−10.5%
ダート 良1096.4%18.3%42.5%−2.5%
ダート 稍重306.7%33.3%37.7%+9.9%

馬場で同人気帯の複勝率の平均を上回ったのは ダートの稍重 だけです。30騎乗と多くはありませんが、同人気帯の複勝率の平均をはっきり上回りました。

良馬場は芝もダートも平均に届かず、 芝の良 (155騎乗)は馬場別でいちばん騎乗が多い区分でありながら同人気帯の複勝率の平均を下回っています。 ダートの良 (109騎乗)も同様に平均以下でした。

位置取りでみる騎乗

位置取り(芝ダ別)|全期間(2022年〜2025年)
位置取り(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 先行5014.0%32.0%262.2%−4.3%
芝 差し521.9%17.3%9.6%−4.6%
芝 追込631.6%7.9%4.0%−3.1%
ダート 先行4411.4%40.9%59.1%0.0%
ダート 差し513.9%15.7%26.9%−0.3%
ダート 追込492.0%6.1%7.3%−0.3%

位置取りでは 先行 の複勝率が芝・ダートとも抜けています。ダートの先行(44騎乗)は同人気帯の複勝率の平均とほぼ同じ水準、芝の先行(50騎乗)は単勝回収率262.2%と高いものの、複勝率で見ると同人気帯の複勝率の平均をわずかに下回りました。

後ろから運んだときは数字が落ち、追込・差しは芝・ダートともに複勝率が伸びていません。前に付けたレースとそれ以外で、複勝率の水準がはっきり分かれています。

※ここでの「位置取り」は、レース結果のコーナー通過順からその競走での位置取りを機械的に振り分けたものです。事前に予想された脚質ではありません。コーナーのない新潟の直線1000mには通過順が存在しないため、この0騎乗は表から除外しています。

クラスでみる騎乗

クラス(芝ダ別)|全期間(2022年〜2025年)
クラス(芝ダ別)騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
芝 新馬248.3%33.3%27.5%+4.3%
芝 未勝利342.9%14.7%15.9%−14.3%
芝 1勝クラス429.5%21.4%64.5%−4.4%
芝 2勝クラス326.2%21.9%318.1%+2.9%
芝 3勝クラス175.9%11.8%18.8%−10.1%
ダート 新馬140.0%28.6%0.0%+6.0%
ダート 未勝利362.8%19.4%9.2%−8.4%
ダート 1勝クラス5612.5%21.4%47.1%−0.4%
ダート 2勝クラス180.0%11.1%0.0%−6.2%
ダート 3勝クラス1711.8%35.3%173.5%+18.9%

クラス別で同人気帯の複勝率の平均を最も大きく上回った条件は ダートの3勝クラス で、同人気帯の複勝率の平均を大きく上回りました。ただし17騎乗と多くはありません。 芝の2勝クラス (32騎乗)は単勝回収率318.1%とクラス別でいちばん高い数字が出ました。

騎乗がいちばん多いのは ダートの1勝クラス (56騎乗)で、平均とほぼ同じ水準です。反対に 芝の未勝利 (34騎乗)はクラス別で同人気帯の複勝率の平均を最も大きく下回った条件で、新馬は芝・ダートとも同人気帯の複勝率の平均を上回っています。

人気帯でみる騎乗

人気|全期間(2022年〜2025年)
人気騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
1番人気2133.3%61.9%90.0%−2.8%
2番人気2718.5%55.6%75.2%+3.7%
3番人気2611.5%46.2%54.6%+4.5%
4〜5番人気563.6%14.3%40.4%−15.8%
6〜9番人気882.3%12.5%34.1%−2.6%
10番人気以下1001.0%5.0%97.3%−0.3%

上位人気では比較的、同人気帯の複勝率の平均を上回っています。2番人気・3番人気は同人気帯の複勝率の平均を上回る一方、1番人気は同人気帯の複勝率の平均をわずかに下回りました。

4〜9番人気では人気との比較では成績を落としており、騎乗の中心である10番人気以下はほぼ人気通りです。人気帯全体では上位人気寄りの方が成績は良くなっています。

乗り替わり・テン乗りでみる騎乗

騎乗のつながり|全期間(2022年〜2025年)
騎乗のつながり騎乗勝率複勝率単勝
回収率
人気以上に
走らせているか
継続騎乗2218.2%27.3%57.3%+1.1%
乗り替わり
(騎乗経験あり)
140.0%21.4%0.0%−7.5%
テン乗り2306.1%18.7%80.0%−3.6%

騎乗の大半は テン乗り で、230騎乗と全体の7割を超えますが、同人気帯の複勝率の平均を下回りました。 継続騎乗 は22騎乗と少ないものの、複勝率27.3%で同人気帯の複勝率の平均を上回っています。

過去に乗ったことのある馬に戻ったとき(乗り替わり)は複勝率21.4%で、同人気帯の複勝率の平均を下回りました。短期免許で来日するたびに初めて乗る馬が中心になる騎乗構成が、この表からも読み取れます。

※デビュー戦はどの騎手にとっても初騎乗になるため、この表からは外しています。集計の始まりより前にデビューした馬も、それ以前の騎乗歴が分からないため対象外です。
※この2つに該当する52騎乗を除外しています。

単勝回収率が100%を超えた条件を確かめる

全期間の単勝回収率100%超は5条件です。この5つについて、大穴1頭に押し上げられた数字でないかを、高配当の除外と引き直しで確かめます。

条件騎乗単勝回収率最高配当
1件を除外
高配当上位
5件を除外
ぶれ幅(95%)
クラス 芝 2勝クラス32318.1%14.5%0.0%0.0〜940.3%
位置取り 芝 先行50262.2%69.0%12.7%26.2〜688.4%
距離 芝 〜1400m45235.6%19.8%0.0%0.0〜682.2%
競馬場 中京67197.8%53.3%17.7%26.0〜511.1%
クラス ダート 3勝クラス17173.5%85.0%0.0%0.0〜440.6%

※この記事は集計期間を前半・後半に分けていないため、期間を二分した再現性の確認は行っていません。

「ぶれ幅(95%)」は、同じ条件の騎乗をくじ引きのように引き直す作業を2万回くり返し、出てきた回収率の真ん中95%が収まった範囲です。下限が100%を下回る場合は、同じデータから引き直しても100%未満になるケースが含まれるため、安定した100%超とは扱いません。

全期間の単勝回収率100%超は5条件です。この5つについて、大穴1頭に押し上げられた数字でないかを、高配当の除外と引き直しで確かめます。

いちばん高い 芝の2勝クラス (318.1%)は、最高配当1件を除くと14.5%まで落ち、32騎乗のうち1頭で数字ができています。 芝の先行 (50騎乗・262.2%)は1件を除くと69.0%、上位5件を除くと12.7%でした。位置取りは発馬後の展開で決まるため、事前の買い条件にはできません。 芝の1400m以下 (45騎乗・235.6%)は1件を除くと19.8%、 中京 (67騎乗・197.8%)は上位5件を除くと17.7%、 ダートの3勝クラス (17騎乗・173.5%)は1件を除いても85.0%残りますが、上位5件を除くと0.0%です。5条件とも、高配当を除いた時点で100%を割りました。

まとめ

  • 複勝率がいちばん高いのは芝・ダートとも先行です。 ダートの先行(44騎乗)は複勝率40.9%、芝の先行(50騎乗)は複勝率32.0%でした。
  • 騎乗の大半を占めるテン乗り(230騎乗)は同人気帯の複勝率の平均を下回ります。 22騎乗と少ない継続騎乗は複勝率27.3%で同人気帯の複勝率の平均を上回りました。
  • 同人気帯の複勝率の平均を最も大きく上回った条件はダートの3勝クラス。 複勝率35.3%・単勝回収率173.5%ですが、17騎乗の数字です。
  • 中京は単勝回収率197.8%でも複勝率は平均に届きません。 最高配当1件を除くと53.3%まで落ちます。
  • 人気帯は上位人気寄りの方が成績が良くなっています。 2番人気・3番人気が同人気帯の複勝率の平均を上回る一方、4〜9番人気では成績を落としています。

本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2022年〜2026年8月9日、H.ドイル騎手の延べ318騎乗)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。