母父フレンチデピュティの傾向|距離・コース・馬場・脚質・クラス別に実測

母父フレンチデピュティの傾向|距離・コース・馬場・脚質・クラス別に実測

フレンチデピュティの産駒が中央を走ったのは2023年が最後でした。母の父としての出走はそれよりずっと大きな規模で続いており、いま馬柱で見かけるのはこちらばかりです。母の父にフレンチデピュティを持つ馬がどの条件で走るのかを、距離・コース・馬場・脚質・クラスの5つの軸から実測でまとめました。

※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV

対象
JRA10場・平地(芝・ダート)
集計期間
2016〜2026年
母の父としての出走
延べ10,651走(1,051頭)
産駒としての出走
延べ1,144走

母の父としてのフレンチデピュティの現在地

集計を始めた2016年の時点で、すでに母の父としての出走が産駒としての出走を上回っていました。母の父としてのピークは2017年の延べ1,319走で、2025年は658走です。産駒としての出走が2023年で途切れた一方、母の父としてはいまも年に600走以上を数えます。この記事が扱うのは、母の父の欄にフレンチデピュティが入っている馬です。

母の父として産駒として
2016年1,286412
2017年1,319272
2018年1,227173
2019年1,149136
2020年1,16476
2021年1,02457
2022年93215
2023年8773
2024年6900
2025年6580
2026年3250

延べ出走数。2026年は8月までの集計です。

以下、複勝率=3着以内率です。「人気以上に走れているか」は、同じ人気で走った馬全体の複勝率との差です。プラスならその条件で人気以上に走れている、マイナスなら人気ほど走れていない、という意味になります。この記事の「道悪」は重・不良を指します。
出走頭数が少ない血統は成績が偏りやすいため参考値としてご覧ください。出走頭数10頭以下は未記載です。

距離でみる傾向

距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m1,59820.8%-0.2
芝 1401〜1800m1,63922.9%-0.9
芝 1801〜2200m92722.7%-0.2
芝 2201m〜24921.3%-2.8
ダート 〜1400m2,75322.0%+0.4
ダート 1401〜1800m3,03324.1%+1.2
ダート 1801〜2200m38419.8%-2.1
ダート 2201m〜6816.2%-5.6

得意な距離帯よりも、苦手な距離帯のほうがはっきり出る血です。数字が最も高いのはダートの1401〜1800mの24.1%。芝も1401〜1800mの22.9%が最上位で、両方とも同じ距離帯に山があります。逆にダートの1801〜2200mは19.8%まで落ち、人気も裏切りました。芝の2201m以上も21.3%と人気を下回ります。芝もダートも、長いところに向かうほど分が悪くなります。

コースでみる傾向

コース出走複勝率人気以上に
走れているか
中山・芝1800m7425.7%+5.7
中京・ダート1800m26829.9%+5.5
阪神・ダート1400m28427.1%+3.9
東京・ダート1600m44226.0%+3.5
福島・芝1200m14925.5%+3.2
中京・芝1600m11013.6%-8.6
中山・芝2000m11317.7%-5.0
阪神・ダート2000m7418.9%-4.1
中山・芝1200m10111.9%-3.9
阪神・芝1400m10616.0%-3.8

得意は中京のダート1800mで29.9%。阪神のダート1400mが27.1%、東京のダート1600mが26.0%と続き、距離でみた砂の中距離がそのままコース別にも表れました。芝で目立つのは中山の芝1800mの25.7%と福島の芝1200mの25.5%です。ただし同じ中山でも芝2000mは17.7%、芝1200mは11.9%と落ちるので、場の名前ではなく距離まで見て判断したいところです。苦手側で最も悪かったのは中京の芝1600mの13.6%でした。

※コース別は出走が散らばるため、出走の少ないコースほど数字の振れが大きくなります。出走の列とあわせて見てください。

馬場状態でみる傾向

馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良3,38221.6%-0.9
芝 稍重69422.2%-1.7
芝 道悪33725.5%+3.8
ダート 良3,84722.6%+0.5
ダート 稍重1,34923.9%+0.8
ダート 道悪1,04222.5%+0.7

芝は良21.6%・稍重22.2%、ダートも良22.6%・稍重23.9%・道悪22.5%と横並びです。芝の道悪だけは25.5%と高い数字ですが、時期による振れ幅が大きく、安定した特徴とまでは言えません。雨では評価が動きません。

脚質でみる傾向

脚質出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 逃げ25232.1%-2.2
芝 先行1,14735.8%+2.0
芝 差し1,52622.3%-0.5
芝 追込1,3718.8%-0.7
ダート 逃げ40544.4%+1.3
ダート 先行1,88040.9%+0.5
ダート 差し2,02317.5%+0.6
ダート 追込1,9306.3%+0.7

芝は先行が35.8%で、人気との比較でも上積みが残りました。ところが同じ芝でも逃げは32.1%にとどまり、人気ほどは走れていません。ハナを切るより2番手以下で運んだほうが結果につながる形です。ダートは逃げ44.4%・先行40.9%と前が強いものの、人気との比較では大きく振れませんでした。

クラスでみる傾向

クラス出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 新馬44724.8%-0.6
芝 未勝利1,15223.1%-0.1
芝 1勝クラス1,24519.4%-1.9
芝 2勝クラス64422.7%-2.0
芝 3勝クラス33026.7%+2.2
芝 オープン特別・リステッド21921.5%-2.4
芝 重賞37618.9%+1.3
ダート 新馬28827.1%+4.3
ダート 未勝利2,11623.9%+1.1
ダート 1勝クラス2,18122.1%+0.1
ダート 2勝クラス1,02421.1%-0.3
ダート 3勝クラス34422.7%-0.4
ダート オープン特別・リステッド19822.7%+1.0
ダート 重賞8724.1%+0.2

得意はダートの新馬で27.1%。人気との比較でも上積みが大きく、砂でのデビュー戦は素直に信頼できます。芝は1勝クラスの19.4%が底で、2勝クラスは22.7%、3勝クラスは26.7%と上がるほど伸び、3勝クラスは人気以上でもあります。人気を上回ったのは、この2か所です。

母父フレンチデピュティと相性の良い父・悪い父

ここからは父ごとの辞書です。全体成績や人気との比較、条件別の成績から傾向が見えた父だけを取り上げました。

同じ父の産駒を、母の父がこの馬かどうかで分けて比べています。父を固定しているため、種牡馬そのものの違いは入りません。ただし母そのものや牝系まで同じではないため、配合だけの効果を示すものではありません。

母父フレンチデピュティと相性が良い父

トゥザグローリー

(父:トゥザグローリー × 母父:フレンチデピュティ)

父がトゥザグローリーの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率17.0%。母父がフレンチデピュティでない馬の16.7%とほぼ同じですが、特に芝の1401〜1800mでは人気以上の好走が目立ちます。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 1401〜1800m2433.3%+14.1
芝 1801〜2200m2213.6%+2.5
ダート 〜1400m3517.1%+5.1
ダート 1401〜1800m110.0%-7.5
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良4017.5%+6.3
ダート 良3013.3%+1.5
コース
コース出走複勝率人気以上に
走れているか
中山・ダート1200m1711.8%-1.9

キズナ

(父:キズナ × 母父:フレンチデピュティ)

父がキズナの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率32.8%。母父がフレンチデピュティでない馬の28.8%を上回っています。
特に芝の良馬場では好成績です。また、芝の1400m以下は同じ人気帯の平均複勝率を14.1%上回っており、人気以上の好走が特に目立ちます。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m2441.7%+14.1
芝 1401〜1800m4831.2%+6.1
芝 1801〜2200m2429.2%+1.6
芝 2201m〜1942.1%+4.0
ダート 1401〜1800m5429.6%-1.5
ダート 1801〜2200m1936.8%+10.4
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良8536.5%+7.1
芝 稍重2326.1%+0.7
ダート 良4725.5%-3.0
ダート 稍重1637.5%+9.1
ダート 道悪1435.7%+0.5
コース
コース出走複勝率人気以上に
走れているか
東京・ダート2100m1346.2%+18.7
阪神・ダート1800m1216.7%-11.6

ジャスタウェイ

(父:ジャスタウェイ × 母父:フレンチデピュティ)

父がジャスタウェイの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率28.0%。母父がフレンチデピュティでない馬の21.8%を大きく上回っています。
ダートの稍重の馬場と芝の1400m以下で人気以上に走っています。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m1533.3%+10.1
芝 1401〜1800m2321.7%-6.6
ダート 〜1400m1338.5%+8.9
ダート 1401〜1800m3627.8%+3.7
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良3522.9%-3.0
ダート 良3225.0%-2.2
ダート 稍重1540.0%+16.9

スクリーンヒーロー

(父:スクリーンヒーロー × 母父:フレンチデピュティ)

父がスクリーンヒーローの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率26.8%。母父がフレンチデピュティでない馬の24.0%を上回っています。
ダートの1401〜1800mと芝の1400m以下で人気以上に走っています。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m1625.0%+9.1
芝 1401〜1800m3218.8%-1.4
ダート 〜1400m1225.0%+2.0
ダート 1401〜1800m1850.0%+10.5
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良3912.8%-3.6
ダート 良1936.8%+7.8

ハーツクライ

(父:ハーツクライ × 母父:フレンチデピュティ)

父がハーツクライの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率28.7%。母父がフレンチデピュティでない馬の25.6%を上回っています。
芝では1800mまで、幅広い距離で好成績です。一方で芝の良馬場では成績が悪いので割引が必要です。また、ダートの1400m以下は同じ人気帯の平均複勝率を22.6%上回っており、人気以上の好走が特に目立ちます。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m8631.4%+5.5
芝 1401〜1800m11629.3%+2.0
芝 1801〜2200m6516.9%-10.4
芝 2201m〜2630.8%+2.0
ダート 〜1400m1656.2%+22.6
ダート 1401〜1800m4827.1%+2.1
ダート 1801〜2200m2133.3%+0.9
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良21424.3%-2.1
芝 稍重5232.7%+4.9
芝 道悪2740.7%+11.0
ダート 良5431.5%+5.9
ダート 稍重1435.7%+8.0
ダート 道悪1936.8%+1.4
コース
コース出走複勝率人気以上に
走れているか
東京・芝1400m1637.5%+10.2
阪神・芝1600m1625.0%+2.2
京都・芝1600m1526.7%+1.9
中京・芝2000m1127.3%-3.2
小倉・芝1800m1323.1%-2.6

母父フレンチデピュティと相性が悪い父

ルーラーシップ

(父:ルーラーシップ × 母父:フレンチデピュティ)

父がルーラーシップの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率14.2%。母父がフレンチデピュティでない馬の23.8%を大きく下回っています。
ダートの稍重の馬場や、福島・ダート1700mでは好成績ですが、それ以外は特定の条件に偏らず、全体的に母父がフレンチデピュティでない馬の方が成績が良いです。特にダートの良馬場では成績が悪いので割引が必要です。また、阪神・ダート1800mは複勝率0.0%と苦戦しています。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 1401〜1800m258.0%-9.6
芝 1801〜2200m2615.4%-1.5
ダート 〜1400m4418.2%-5.7
ダート 1401〜1800m6516.9%-4.2
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良4513.3%-2.5
芝 稍重128.3%-9.0
ダート 良739.6%-10.3
ダート 稍重3026.7%+2.9
ダート 道悪1822.2%-3.1
コース
コース出走複勝率人気以上に
走れているか
福島・ダート1700m1323.1%+7.1
阪神・ダート1400m1421.4%+1.4
阪神・ダート1800m110.0%-17.5

ディープブリランテ

(父:ディープブリランテ × 母父:フレンチデピュティ)

父がディープブリランテの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率16.2%。母父がフレンチデピュティでない馬の18.7%を下回っています。
特定の条件に偏らず、全体的に母父がフレンチデピュティでない馬の方が成績が良いです。また、ダートの1400m以下は同じ人気帯の平均複勝率を11.6%下回っており、過信は禁物です。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 〜1400m6118.0%-7.5
芝 1401〜1800m1520.0%+0.6
ダート 〜1400m238.7%-11.6
ダート 1401〜1800m1315.4%-6.8
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良6918.8%-5.3
ダート 良1612.5%-10.4

ハービンジャー

(父:ハービンジャー × 母父:フレンチデピュティ)

父がハービンジャーの馬で比較すると、母父がフレンチデピュティの馬は複勝率18.8%。母父がフレンチデピュティでない馬の22.7%を下回っています。
芝とダートの稍重の馬場では好成績ですが、それ以外は特定の条件に偏らず、全体的に母父がフレンチデピュティでない馬の方が成績が良いです。特に芝は距離を問わず人気ほど走れていません。また、ダートの1401〜1800mは同じ人気帯の平均複勝率を16.1%下回っており、過信は禁物です。

距離(芝ダ別)
距離出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 1401〜1800m6822.1%-5.3
芝 1801〜2200m5221.2%-1.8
ダート 〜1400m3525.7%-0.8
ダート 1401〜1800m156.7%-16.1
馬場(芝ダ別)
馬場出走複勝率人気以上に
走れているか
芝 良11018.2%-5.5
芝 稍重1926.3%+4.4
芝 道悪119.1%-6.2
ダート 良3016.7%-8.0
ダート 稍重1533.3%+3.2
コース
コース出走複勝率人気以上に
走れているか
中山・ダート1200m1346.2%+7.8
新潟・ダート1200m1118.2%-1.2

まとめ

  • 産駒の出走は2023年で途切れ、いま見るのは母の父の欄です。母の父としてのピークは2017年の延べ1,319走でした。
  • 距離はダートの1401〜1800mの24.1%が最上位。ダートの1801〜2200mと芝の2201m以上では人気を下回ります。
  • コースは中京のダート1800mが29.9%で図抜けています。同じ中山でも芝1800mと芝2000mで結果が割れました。
  • 芝では逃げより先行。ハナを切った場合は人気ほど走れていません。
  • クラスはダートの新馬と芝の3勝クラスで人気以上。芝の1勝クラスが底になります。
  • 相性の良さが目立った父は以下の3頭。
    • トゥザグローリー:特に芝の1401〜1800mでは人気以上の好走が目立ちます。
    • キズナ:特に芝の良馬場では好成績です。
    • ジャスタウェイ:ダートの稍重の馬場と芝の1400m以下で人気以上に走っています。
  • 逆に、相性が悪かった父は以下の3頭。
    • ルーラーシップ:ダートの良馬場では成績が悪いので割引が必要です。
    • ディープブリランテ:特定の条件に偏らず、全体的に母父がフレンチデピュティでない馬の方が成績が良いです。
    • ハービンジャー:芝は距離を問わず人気ほど走れていません。

本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016〜2026年、母の父がフレンチデピュティの馬の出走延べ10,651走)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。