母父タイキシャトルの傾向|距離・コース・馬場・脚質・クラス別に実測

タイキシャトルの産駒は、2024年を最後にJRAの平地から姿を消しました。マイル王と呼ばれた血がいま残っているのは、母の父の欄です。母の父にタイキシャトルを持つ馬がどの条件で人気以上に走るのかを、距離・コース・馬場・脚質・クラスの5つの軸から実測でまとめました。
※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV
- 対象
- JRA10場・平地(芝・ダート)
- 集計期間
- 2016〜2026年
- 母の父としての出走
- 延べ6,606走(788頭)
- 産駒としての出走
- 延べ1,949走
- 目次
- 母の父としてのタイキシャトルの現在地
- 距離でみる傾向
- コースでみる傾向
- 馬場状態でみる傾向
- 脚質でみる傾向
- クラスでみる傾向
- 母父タイキシャトルと相性の良い父・悪い父
- 母父タイキシャトルと相性が良い父
- キンシャサノキセキ
- ダイワメジャー
- 母父タイキシャトルと相性が悪い父
- カレンブラックヒル
- スマートファルコン
- まとめ
母の父としてのタイキシャトルの現在地
2016年の集計開始時点で、母の父としての出走はすでに産駒を上回っていました。産駒は2024年の延べ4走が最後で、2025年からはゼロです。母の父としての出走も2017年の延べ839走から2025年は441走まで減りました。この記事が扱うのは、母の父の欄にタイキシャトルが入っている馬です。
| 年 | 母の父として | 産駒として |
|---|---|---|
| 2016年 | 832 | 466 |
| 2017年 | 839 | 445 |
| 2018年 | 722 | 402 |
| 2019年 | 712 | 328 |
| 2020年 | 694 | 171 |
| 2021年 | 642 | 90 |
| 2022年 | 571 | 36 |
| 2023年 | 484 | 7 |
| 2024年 | 400 | 4 |
| 2025年 | 441 | 0 |
| 2026年 | 269 | 0 |
延べ出走数。2026年は8月までの集計です。
以下、複勝率=3着以内率です。「人気以上に走れているか」は、同じ人気で走った馬全体の複勝率との差です。プラスならその条件で人気以上に走れている、マイナスなら人気ほど走れていない、という意味になります。この記事の「道悪」は重・不良を指します。
出走頭数が少ない血統は成績が偏りやすいため参考値としてご覧ください。出走頭数10頭以下は未記載です。
距離でみる傾向
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 1,479 | 18.9% | +0.1 |
| 芝 1401〜1800m | 1,228 | 19.7% | +2.2 |
| 芝 1801〜2200m | 506 | 15.0% | -1.6 |
| 芝 2201m〜 | 93 | 14.0% | -3.5 |
| ダート 〜1400m | 1,854 | 18.0% | +0.1 |
| ダート 1401〜1800m | 1,304 | 15.2% | -1.9 |
| ダート 1801〜2200m | 121 | 18.2% | +0.3 |
| ダート 2201m〜 | 21 | 28.6% | +3.4 |
得意は芝の1401〜1800mで19.7%。同じ人気帯の馬と比べても上積みが残り、マイル前後がいちばん確かな持ち場です。距離が延びると数字は落ち、芝の2201m以上は14.0%まで下がります。ダートは1401〜1800mが15.2%で、砂の中距離も人気ほど走れていません。
コースでみる傾向
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 東京・芝1600m | 163 | 19.6% | +6.3 |
| 中山・芝1600m | 164 | 23.8% | +4.4 |
| 福島・芝1800m | 77 | 24.7% | +4.4 |
| 函館・芝1200m | 120 | 24.2% | +2.3 |
| 小倉・芝1200m | 272 | 20.6% | +1.6 |
| 新潟・芝1400m | 63 | 11.1% | -5.6 |
| 中山・ダート1800m | 206 | 8.3% | -4.6 |
| 新潟・ダート1800m | 135 | 13.3% | -3.9 |
| 新潟・芝1000m | 85 | 15.3% | -3.4 |
| 小倉・芝1800m | 74 | 14.9% | -3.2 |
人気以上に走れているのは東京の芝1600mで19.6%。同じ人気帯の馬をはっきり上回りました。複勝率だけなら福島の芝1800mの24.7%、中山の芝1600mの23.8%が上で、上位に並ぶのはどれも芝です。苦戦しているのは新潟の芝1400mで11.1%、中山のダート1800mは8.3%まで落ち込みました。
※コース別は出走が散らばるため、出走の少ないコースほど数字の振れが大きくなります。出走の列とあわせて見てください。
馬場状態でみる傾向
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 2,601 | 18.4% | +0.3 |
| 芝 稍重 | 485 | 17.5% | -1.1 |
| 芝 道悪 | 220 | 21.8% | +4.5 |
| ダート 良 | 2,048 | 17.6% | -0.3 |
| ダート 稍重 | 666 | 16.2% | -0.7 |
| ダート 道悪 | 586 | 15.7% | -2.1 |
得意は芝の道悪で21.8%。良の18.4%より上で、同じ人気帯の馬もはっきり上回りました。ところがダートの道悪は15.7%で、こちらは人気を下回ります。雨が降ったら芝は上げ、ダートは下げる血です。
▶ 芝の道悪に強い血統は別記事で実測しています:芝の道悪(重・不良)に強い血統|父系・種牡馬・母父・クロスを実測
脚質でみる傾向
| 脚質 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 逃げ | 317 | 39.1% | +4.9 |
| 芝 先行 | 990 | 28.0% | -0.2 |
| 芝 差し | 935 | 15.0% | -1.4 |
| 芝 追込 | 979 | 5.8% | -0.9 |
| ダート 逃げ | 310 | 35.5% | -4.8 |
| ダート 先行 | 901 | 31.6% | -2.8 |
| ダート 差し | 963 | 13.5% | +0.3 |
| ダート 追込 | 1,126 | 3.1% | -1.1 |
同じ逃げでも、芝とダートで結果が逆になります。芝の逃げは39.1%で人気以上、ダートの逃げは35.5%で人気を大きく下回りました。芝では前に付けられるかどうかがそのまま効き、ダートでは前に行けたことが加点になりません。
クラスでみる傾向
| クラス | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 新馬 | 336 | 20.5% | +2.6 |
| 芝 未勝利 | 1,076 | 17.4% | +1.1 |
| 芝 1勝クラス | 923 | 19.4% | -0.3 |
| 芝 2勝クラス | 472 | 21.0% | +1.0 |
| 芝 3勝クラス | 240 | 16.2% | -1.9 |
| 芝 オープン特別・リステッド | 102 | 21.6% | +2.3 |
| 芝 重賞 | 157 | 10.2% | -5.2 |
| ダート 新馬 | 209 | 13.9% | -3.0 |
| ダート 未勝利 | 1,527 | 16.9% | -0.3 |
| ダート 1勝クラス | 993 | 17.4% | -0.7 |
| ダート 2勝クラス | 362 | 16.3% | -1.7 |
| ダート 3勝クラス | 133 | 13.5% | -0.2 |
| ダート オープン特別・リステッド | 70 | 32.9% | +6.3 |
苦戦がはっきりしているのは芝の重賞で10.2%。相手が強くなる舞台では人気を大きく下回りました。ダートの新馬の13.9%も低く、同じ人気帯の馬に届いていません。芝の新馬は20.5%で、こちらは人気以上です。逆にダートのオープン特別・リステッドは32.9%と、ここだけ数字が跳ねています。
母父タイキシャトルと相性の良い父・悪い父
ここからは父ごとの相性です。母の父にタイキシャトルを持つ馬を父で割り、全体成績や人気との比較、条件別の成績から傾向が見えた父だけを取り上げました。
同じ父の産駒を、母の父がこの馬かどうかで分けて比べています。父を固定しているため、種牡馬そのものの違いは入りません。ただし母そのものや牝系まで同じではないため、配合だけの効果を示すものではありません。
母父タイキシャトルと相性が良い父
キンシャサノキセキ
(父:キンシャサノキセキ × 母父:タイキシャトル)
父がキンシャサノキセキの馬で比較すると、母父がタイキシャトルの馬は複勝率33.3%。母父がタイキシャトルでない馬の22.0%を大きく上回っています。
芝は距離を問わず好成績です。また、中山・芝1600mは複勝率44.0%とよく走っています。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 59 | 37.3% | +6.7 |
| 芝 1401〜1800m | 71 | 35.2% | +10.7 |
| 芝 1801〜2200m | 15 | 13.3% | +4.7 |
| ダート 〜1400m | 75 | 36.0% | +9.0 |
| ダート 1401〜1800m | 12 | 16.7% | -11.0 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 105 | 37.1% | +11.3 |
| 芝 稍重 | 24 | 25.0% | -2.9 |
| 芝 道悪 | 18 | 22.2% | +1.2 |
| ダート 良 | 54 | 38.9% | +13.8 |
| ダート 稍重 | 19 | 31.6% | +3.1 |
| ダート 道悪 | 14 | 14.3% | -20.0 |
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 東京・芝1600m | 16 | 50.0% | +20.1 |
| 中山・芝1600m | 25 | 44.0% | +17.3 |
| 阪神・ダート1200m | 12 | 50.0% | +16.3 |
| 東京・ダート1400m | 16 | 25.0% | +5.2 |
| 中山・ダート1200m | 12 | 25.0% | +0.2 |
ダイワメジャー
(父:ダイワメジャー × 母父:タイキシャトル)
父がダイワメジャーの馬で比較すると、母父がタイキシャトルの馬は複勝率29.4%。母父がタイキシャトルでない馬の23.8%を大きく上回っています。
一部の条件だけに偏った傾向ではなく、幅広い条件でこの組み合わせの方が好成績を残しています。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 64 | 37.5% | +7.4 |
| 芝 1401〜1800m | 30 | 30.0% | +5.2 |
| ダート 1401〜1800m | 12 | 16.7% | +0.4 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 80 | 33.8% | +4.7 |
| 芝 稍重 | 17 | 29.4% | +6.2 |
| ダート 良 | 17 | 23.5% | +7.2 |
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 小倉・芝1200m | 12 | 41.7% | +12.5 |
母父タイキシャトルと相性が悪い父
カレンブラックヒル
(父:カレンブラックヒル × 母父:タイキシャトル)
父がカレンブラックヒルの馬で比較すると、母父がタイキシャトルの馬は複勝率15.1%。母父がタイキシャトルでない馬の20.1%を大きく下回っています。
芝の1401〜1800mは人気以上に走れていますが、それ以外は特定の条件に偏らず、全体的に母父がタイキシャトルでない馬の方が成績が良いです。また、芝の1400m以下は同じ人気帯の平均複勝率を14.6%下回っており、過信は禁物です。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 28 | 7.1% | -14.6 |
| 芝 1401〜1800m | 14 | 14.3% | +4.9 |
| ダート 〜1400m | 41 | 22.0% | -1.8 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 34 | 8.8% | -9.9 |
| ダート 良 | 36 | 25.0% | +1.4 |
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 小倉・芝1200m | 11 | 9.1% | -19.5 |
スマートファルコン
(父:スマートファルコン × 母父:タイキシャトル)
父がスマートファルコンの馬で比較すると、母父がタイキシャトルの馬は複勝率9.8%。母父がタイキシャトルでない馬の18.5%を大きく下回っています。
芝の1400m以下や、芝の良馬場では好成績ですが、それ以外は特定の条件に偏らず、全体的に母父がタイキシャトルでない馬の方が成績が良いです。また、ダートの1401〜1800mは同じ人気帯の平均複勝率を8.1%下回っており、過信は禁物です。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 31 | 22.6% | +9.0 |
| ダート 〜1400m | 55 | 9.1% | -5.3 |
| ダート 1401〜1800m | 30 | 0.0% | -8.1 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 24 | 16.7% | +4.7 |
| ダート 良 | 63 | 4.8% | -6.1 |
| ダート 稍重 | 16 | 0.0% | -10.9 |
| ダート 道悪 | 12 | 16.7% | -2.5 |
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 阪神・ダート1200m | 13 | 23.1% | +4.7 |
まとめ
- 産駒の出走は2024年で途絶え、いま残っているのは母の父の欄です。
- 得意は芝の1401〜1800mで19.7%。距離が延びると数字は落ち、芝の2201m以上は14.0%です。
- 雨は芝で味方、ダートでは敵になります。芝の道悪は21.8%、ダートの道悪は15.7%でした。
- 同じ逃げでも芝とダートで結果が逆です。芝の逃げは39.1%で人気以上、ダートの逃げは35.5%で人気を下回ります。
- クラスは芝の重賞で10.2%と大きく崩れます。ダートの新馬も13.9%と低い水準です。
- 相性の良さが目立った父は以下の2頭。
- キンシャサノキセキ:芝は距離を問わず好成績です。
- ダイワメジャー:一部の条件だけに偏った傾向ではなく、幅広い条件でこの組み合わせの方が好成績を残しています。
- 逆に、相性が悪かった父は以下の2頭。
- カレンブラックヒル:特定の条件に偏らず、全体的に母父がタイキシャトルでない馬の方が成績が良いです。
- スマートファルコン:特定の条件に偏らず、全体的に母父がタイキシャトルでない馬の方が成績が良いです。
本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016〜2026年、母の父がタイキシャトルの馬の出走延べ6,606走)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。







