母父アグネスデジタルの傾向|距離・コース・馬場・脚質・クラス別に実測

アグネスデジタルは、芝でもダートでも大きなレースを勝った万能型でした。産駒は2024年を最後に中央から姿を消し、いま名前が残っているのは母の父の欄です。母の父にアグネスデジタルを持つ馬がどの条件で人気以上に走るのかを、距離・コース・馬場・脚質・クラスの5つの軸から実測でまとめました。
※過去のレース結果等のデータを独自の条件で集計・分析し、記事として編集しています。
出典:TARGET frontier JV
- 対象
- JRA10場・平地(芝・ダート)
- 集計期間
- 2016〜2026年
- 母の父としての出走
- 延べ4,076走(438頭)
- 産駒としての出走
- 延べ1,531走
- 目次
- 母の父としてのアグネスデジタルの現在地
- 距離でみる傾向
- コースでみる傾向
- 馬場状態でみる傾向
- 脚質でみる傾向
- クラスでみる傾向
- 母父アグネスデジタルと相性の良い父
- コパノリッキー
- ハーツクライ
- ダノンバラード
- まとめ
母の父としてのアグネスデジタルの現在地
母の父としての出走が産駒を追い越したのは2018年です。産駒は2024年の延べ5走が最後で、2025年からはゼロになりました。母の父としては2021年の延べ484走が頂点で、2025年も中央で341走を数えます。この記事が扱うのは、母の父の欄にアグネスデジタルが入っている馬です。
| 年 | 母の父として | 産駒として |
|---|---|---|
| 2016年 | 268 | 449 |
| 2017年 | 325 | 382 |
| 2018年 | 370 | 272 |
| 2019年 | 374 | 189 |
| 2020年 | 467 | 129 |
| 2021年 | 484 | 45 |
| 2022年 | 456 | 44 |
| 2023年 | 415 | 16 |
| 2024年 | 367 | 5 |
| 2025年 | 341 | 0 |
| 2026年 | 209 | 0 |
延べ出走数。2026年は8月までの集計です。
以下、複勝率=3着以内率です。「人気以上に走れているか」は、同じ人気で走った馬全体の複勝率との差です。プラスならその条件で人気以上に走れている、マイナスなら人気ほど走れていない、という意味になります。この記事の「道悪」は重・不良を指します。
出走頭数が少ない血統は成績が偏りやすいため参考値としてご覧ください。出走頭数10頭以下は未記載です。
距離でみる傾向
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 577 | 18.0% | +0.9 |
| 芝 1401〜1800m | 734 | 21.7% | +0.6 |
| 芝 1801〜2200m | 491 | 21.6% | -1.3 |
| 芝 2201m〜 | 90 | 25.6% | +2.7 |
| ダート 〜1400m | 1,086 | 18.5% | +0.1 |
| ダート 1401〜1800m | 1,001 | 21.5% | 0.0 |
| ダート 1801〜2200m | 86 | 20.9% | +1.5 |
| ダート 2201m〜 | 11 | 9.1% | -14.5 |
芝は1401〜1800mの21.7%と1801〜2200mの21.6%がほぼ並び、ダートも1401〜1800mの21.5%が頂点です。芝ダートを問わず1400m以下だけが1割台で、短いところは一枚落ちます。2201m以上は芝で90走、ダートでは11走しかなく、数字が大きく振れました。よく使われる1400mから2200mの帯では、人気と比べて動く距離帯がありません。
コースでみる傾向
| コース | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 小倉・ダート1700m | 109 | 30.3% | +7.9 |
| 福島・ダート1700m | 75 | 32.0% | +7.4 |
| 福島・芝1200m | 80 | 25.0% | +5.8 |
| 東京・ダート1400m | 104 | 22.1% | +4.1 |
| 阪神・ダート1400m | 116 | 20.7% | +2.8 |
| 新潟・ダート1800m | 93 | 16.1% | -5.7 |
| 中山・芝1600m | 73 | 13.7% | -4.0 |
| 福島・ダート1150m | 62 | 16.1% | -3.6 |
| 阪神・ダート1800m | 115 | 17.4% | -3.0 |
| 東京・芝1400m | 61 | 8.2% | -1.3 |
得意は福島のダート1700mで32.0%、小倉のダート1700mも30.3%と続きます。同じ形のローカルの砂が、そろって同じ人気帯の馬を大きく上回りました。福島の芝1200mの25.0%も高い水準です。逆に苦戦しているのは新潟のダート1800mで16.1%、中山の芝1600mも13.7%と低く出ています。
※コース別は出走が散らばるため、出走の少ないコースほど数字の振れが大きくなります。出走の列とあわせて見てください。
馬場状態でみる傾向
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 1,460 | 19.9% | -0.4 |
| 芝 稍重 | 307 | 22.1% | +1.7 |
| 芝 道悪 | 125 | 27.2% | +5.9 |
| ダート 良 | 1,330 | 19.4% | -0.2 |
| ダート 稍重 | 440 | 18.4% | -1.2 |
| ダート 道悪 | 414 | 23.2% | +2.4 |
この血のいちばんの見どころは馬場です。芝の道悪は27.2%、ダートの道悪も23.2%で、どちらも同じ人気帯の馬を上回りました。良は芝が19.9%、ダートが19.4%なので、渋るほど上がる形がそろっています。雨予報が出たら評価を上げたい血です。
▶ 芝の道悪に強い血統は別記事で実測しています:芝の道悪(重・不良)に強い血統|父系・種牡馬・母父・クロスを実測
▶ ダートの道悪に強い血統は別記事で実測しています:ダートの道悪(重・不良)に強い血統|父系・種牡馬・母父・クロスを実測
脚質でみる傾向
| 脚質 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 逃げ | 165 | 32.1% | -2.2 |
| 芝 先行 | 588 | 32.5% | +0.3 |
| 芝 差し | 582 | 19.2% | +0.5 |
| 芝 追込 | 517 | 6.2% | -1.3 |
| ダート 逃げ | 167 | 38.3% | -2.8 |
| ダート 先行 | 627 | 35.9% | -1.4 |
| ダート 差し | 711 | 16.0% | +0.8 |
| ダート 追込 | 679 | 4.7% | -0.1 |
位置取りで大きく動く血ではありません。ダートは逃げが38.3%、先行が35.9%と前で運べたときの数字が高く、芝も先行が32.5%あります。人気と比べると芝・ダートとも逃げたときだけが少し足りず、それ以外は人気どおりでした。位置取りを理由に評価を大きく動かす必要はありません。
クラスでみる傾向
| クラス | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 新馬 | 218 | 18.8% | +0.5 |
| 芝 未勝利 | 661 | 17.1% | -0.3 |
| 芝 1勝クラス | 469 | 22.4% | +1.1 |
| 芝 2勝クラス | 225 | 31.1% | +1.5 |
| 芝 3勝クラス | 133 | 17.3% | -2.8 |
| 芝 オープン特別・リステッド | 67 | 34.3% | +10.3 |
| 芝 重賞 | 119 | 14.3% | -2.8 |
| ダート 新馬 | 126 | 16.7% | -3.7 |
| ダート 未勝利 | 886 | 20.1% | -0.4 |
| ダート 1勝クラス | 710 | 19.9% | +0.8 |
| ダート 2勝クラス | 278 | 22.3% | +0.5 |
| ダート 3勝クラス | 135 | 17.8% | -1.3 |
| ダート オープン特別・リステッド | 38 | 18.4% | +5.4 |
| ダート 重賞 | 11 | 18.2% | +5.8 |
上のクラスで数字が割れます。芝のオープン特別・リステッドは34.3%と高い一方、同じ上位条件でも重賞は14.3%です。芝の3勝クラスの17.3%も人気ほど走れていません。下のクラスでは芝の1勝クラスが22.4%で人気を少し上回った半面、ダートの新馬は16.7%と低い水準でした。
母父アグネスデジタルと相性の良い父
ここからは父ごとの相性です。母の父にアグネスデジタルを持つ馬を父で割り、全体成績や人気との比較、条件別の成績から傾向が見えた父だけを取り上げました。
同じ父の産駒を、母の父がこの馬かどうかで分けて比べています。父を固定しているため、種牡馬そのものの違いは入りません。ただし母そのものや牝系まで同じではないため、配合だけの効果を示すものではありません。
コパノリッキー
(父:コパノリッキー × 母父:アグネスデジタル)
父がコパノリッキーの馬で比較すると、母父がアグネスデジタルの馬は複勝率27.2%。母父がアグネスデジタルでない馬の17.4%を大きく上回っています。
特にダートの1401〜1800mでは人気以上の好走が目立ちます。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| ダート 〜1400m | 55 | 25.5% | +1.2 |
| ダート 1401〜1800m | 22 | 27.3% | +3.5 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| ダート 良 | 52 | 25.0% | +3.3 |
| ダート 稍重 | 14 | 42.9% | +11.8 |
| ダート 道悪 | 14 | 21.4% | -7.3 |
ハーツクライ
(父:ハーツクライ × 母父:アグネスデジタル)
父がハーツクライの馬で比較すると、母父がアグネスデジタルの馬は複勝率29.3%。母父がアグネスデジタルでない馬の25.6%を上回っています。
特に芝の1400m以下では人気以上の好走が目立ちます。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 21 | 38.1% | +9.8 |
| 芝 1401〜1800m | 32 | 28.1% | +2.2 |
| 芝 1801〜2200m | 26 | 23.1% | -5.2 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 63 | 31.7% | +3.8 |
| 芝 稍重 | 14 | 21.4% | -1.7 |
ダノンバラード
(父:ダノンバラード × 母父:アグネスデジタル)
父がダノンバラードの馬で比較すると、母父がアグネスデジタルの馬は複勝率30.1%。母父がアグネスデジタルでない馬の19.4%を大きく上回っています。
ダートの1401〜1800mとダートの道悪で人気以上に走っています。
| 距離 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 〜1400m | 40 | 30.0% | +9.7 |
| 芝 1401〜1800m | 13 | 15.4% | -6.0 |
| ダート 〜1400m | 27 | 29.6% | +2.1 |
| ダート 1401〜1800m | 12 | 50.0% | +11.1 |
| 馬場 | 出走 | 複勝率 | 人気以上に 走れているか |
|---|---|---|---|
| 芝 良 | 45 | 22.2% | +2.4 |
| ダート 良 | 19 | 42.1% | +10.6 |
| ダート 道悪 | 11 | 45.5% | +10.8 |
まとめ
- 産駒の出走は2024年で途絶え、いま名前が残るのは母の父の欄です。
- いちばんの見どころは馬場です。芝の道悪が27.2%、ダートの道悪も23.2%で、渋るほど数字が上がります。
- コースは福島と小倉のダート1700mがそろって3割超え。新潟のダート1800mでは苦戦しています。
- クラスは上位条件で割れます。芝のオープン特別・リステッドは34.3%、重賞は14.3%でした。
- 脚質では偏りが小さい血です。距離も、よく使われる1400mから2200mの帯では動きません。
- 相性の良さが目立った父は以下の3頭。
- コパノリッキー:特にダートの1401〜1800mでは人気以上の好走が目立ちます。
- ハーツクライ:特に芝の1400m以下では人気以上の好走が目立ちます。
- ダノンバラード:ダートの1401〜1800mとダートの道悪で人気以上に走っています。
本記事の数字はJRA10場・平地(芝・ダート)の実測値です(2016〜2026年、母の父がアグネスデジタルの馬の出走延べ4,076走)。AI予想とは独立した過去傾向の分析で、的中を保証するものではありません。







